黒尾くんの反応 ページ2
黒尾くんが体育館に残って一人で自主練をしていくというので、一緒に待っていました。
自主練が終わり、倉庫にこもって少し片づけをするようなので、狸寝入りをして帰ってきたときの彼の反応を見てみることにしました。
【検証】
「ふー、つっかれたー。」
首元をパタパタと仰ぎながらこちらへ戻ってきた黒尾さん。
「っと、あれ？寝た？」
大きい体を畳んで体育館座りで寝ている私の前にしゃがんだ彼。そのまま私のことをじろじろと眺めてきました。
「そっかー、寝たかー。んじゃ」
うわーこれはばれてるなぁ、と分かるほどわざとらしい声色。そして、彼の気配が近づいてきたと思ったら･･･、首元に柔らかい感触が。
「んっ…」
「起きたときに困るのはお前だからなー(笑)」
くっきりと、わたしの首元には印が…
【まとめ】
・当たり前のように気づいています。
・目には目を、悪戯には悪戯を。
・見えるところにつけてくるのが、彼のタチの悪さです。
【ネタばらし】
「嘘でしょ･･･」
「あ、やっぱ起きてました？すみませんねー」
「ちょっと、なんてことしてくれんのよ！」
「え、こうなること望んでたんじゃねーの？」
私の反論は想定内とばかりに、上手くかわしてくる黒尾さん。にやにや顔が私のイライラを倍増させます。ですが、なぜか突然彼が真剣な顔になって。
「なぁ、A。全身俺色に染まってみっか？」
「こんの中二病･･･」
「そんな中二病に惚れたのはどこのどいつだっての」
ははっと少年のように笑った彼に、じーっと瞳を見つめられて思わずうつむいてしまいました。
「うっさいバーカ。つーか、惚れてないっつーの」
「ふーん、なら･･･」
私の顎をすっと掬うと、自分の唇を重ねてくる彼。
「惚れさせるまで、だな。」
中二病の仮面を外せば、出てくるのは高校生とは思えないほどの大人の色気。
彼色に染まってみませんか？？
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作者名：和紗
| 作成日時：2016年6月25日 15時
