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酔特急 4号者の場合 ページ11

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『拓ちゃん起きて』

帰宅早々ソファーで船を漕いでいる彼を揺すり起こす。
打ち上げの席で結構飲まされたのか、いつもなら眠そうながらも自分の身の回りの事をやって寝るのに対し、今日はベッドへ促しても動こうとすらしない。

『こんな所で寝たら風邪引くよ』
「引かないよ、俺、丈夫だから、」

そういう問題じゃない… 仕事に支障きたすから…、そう思いながらも口ごもる。
しばらくして「A、」と呼ばれたかと思えば、とろんとした表情を浮かべる彼と目が合った。


「着替え、」
『…着替え?」
「持って来て」

はい急いで〜、と続けて手を打ち鳴らすと間髪入れずに「10…9…8…」とカウントを始めた。
慌てて着替えを用意し渡そうとすると「着せて」と両手を挙げて待っている。

『子供か、』
「とか言いつつやってくれちゃうんでしょ」

「好きだわー」と続ける彼の、煙草や香水、お酒、色んな匂いが染み付いたシャツを捲し上げて脱がす。
持ってきた服を着させようと目線をずらすと、締まった身体が目に入って思わず目を逸らした。


「あ、今やらしい目で見たでしょ、やだー」

へらへら笑いながら胸元を隠す彼に『ほら、着て、』と腕を通させようとすると、勢い良く腕を引っ張られてバランスを崩し彼の太ももに座るような形になる。
そのまま腰に手を回して少しだけ目線の高い私の方を見上げると「ん。」と口を突き出した。

「はやく、A、」

急かされて俯くと、すぐそばで待っていた彼の唇と重なった。
伏し目がちな彼と目を合わせながら二回、三回、と交わしていくうちに、腰に回していた手をゆっくりと背中の方まで這わせて下着のホックに手をやる。


( そんな顔されたら眠気なんか吹っ飛ぶわ )

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設定タグ:超特急 , 8号車 , 短編   
作品ジャンル:タレント
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sheep(プロフ) - りんさん» ありがとうございます(*´ω`*)気まぐれ更新で申し訳ないです…!頑張ります! (2017年11月11日 1時) (レス) id: 4d3ab07cfa (このIDを非表示/違反報告)
りん - すごく素敵です!続き期待してます! (2017年11月9日 19時) (レス) id: 6430758306 (このIDを非表示/違反報告)
sheep(プロフ) - 福田キャットさん» コメントありがとうございます( ; ; )うれしい…!そう言って頂けると益々頑張れます!ありがとうございます( ; ; ) (2017年10月24日 1時) (レス) id: 4d3ab07cfa (このIDを非表示/違反報告)
福田キャット(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています!これからも頑張ってください! (2017年10月23日 21時) (レス) id: 02d1fbcb72 (このIDを非表示/違反報告)
ネオンガール(プロフ) - sheepさん» こちらこそありがとうございます!遅くに何回もごめんなさい!じゃあ明日(もう今日だ笑)行きますね!おやすみなさい^^ (2017年10月7日 0時) (レス) id: eac264aa47 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sheep | 作成日時:2017年10月2日 4時

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