Program Me 3

53 好きの違い ページ15

@「…少しずつ少しずつ塗り変わってく気はするけど…でも私は今でも潤くんとの思い出は鮮明に思い出せますよ、」


些細なことから、大きなハプニングまでちゃんと覚えてる。

潤くんとの幸せが一つ一つ私の記憶を流れて、溢れる涙を拭いながら、ふと笑みが零れた


小「俺には…そんなふうに笑ってくれなかった」


小野さんが真剣な顔で涙を流した。

映画のワンシーンを見てるみたいに、吸い込まれそうで…何も言えない


小「…じゅんじゅんと俺は何が違うの？」


小「俺じゃあ、じゅんじゅんの時みたいにAちゃんを笑わせられない？」


小野さんの涙を拭いたかったけど、できなかった…

今の私には資格がないと思ったから…

だってこの涙を流させてるのは…私。


@「…小野さんといる時も私は笑ってましたよ…？」


慰めにもなってない私の言葉はふわふわと宙を浮く

届けたい人にさえ届かなくて、誰にでもない何かに向けてふわふわと、

一口食べたショートケーキは、何の味も感じない


小「ねぇ、じゅんじゅんのこと好き？」


ショートケーキが上手く喉を通らないし、頭の中ではいろんな想いがぐるぐると渦をまく


@「…好き、です」


やっと飲み込んで出た二文字は、消えそうなくらいに小さくて儚くて


小「…それは昔のじゅんじゅんに対して？それとも今のじゅんじゅんに対して？」


小野さんの言葉で今まで保っていた言葉達がボロボロと壊れてく。


なおそうにもなおせない。

砕けてしまったビー玉みたいに、


@「…なんで、なんでそんなこと聞くんですか」


まだ半分以上残ってるケーキに私の涙が落ちて混ざり合う

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ラッキーソング

Loveless Dive

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