ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ３ 】

脇腹が…　痛い… ページ48

☆ 廉耶・side ☆

「じゃあな、また明日」
ガヤ先輩と Aは、おばさんに 呼ばれたらしく 先に帰って行った。


俺が 玉先輩を見る。


「… そんなに怒るなよ、俺は 自分の想いを伝えただけだ」
溜め息をついた。

「別に、いいっすよ、でも Aは、… 」


ドカッ！


「ぐっ！」
い！

「いって〜！」
脇腹… 殴られた！

「何すんだ！？楓！」
お前 さっきと 態度違うぞ！

「廉耶… ちょっと… 」
顔が… 怖い…


玉先輩と みつ先輩から 少しだけ離れる。


「何を言うつもりなの！？」
何って…

「何って… 『Aは、ガヤ先輩が 好き』だって」
諦めてほしいから。

「はぁ〜… ダメよ、そんなこと言ったら」
なんでだよ！

「いい？自覚したかどうか まだわかんないでしょう？」
そうだけど…

「廉耶！ Aちゃんが、ガヤのこと好きなのは知ってるよ」
えっ！？


俺たちが 玉先輩を驚いた顔で 見た。


「皮肉なことに、俺が 気づかせてしまった」
苦笑いの 玉先輩…

「そうなのか？」
みつ先輩が 玉先輩に聞いた。

「ああ、『藤ヶ谷〜… 』って 泣かれちゃった」
哀しそうな顔になった。

「だったら… 」
なんで また あんなこと言ったんだ？

「でも、泣かれても 諦めたくなかったんだ… 俺を見てほしいんだ」
玉先輩…


そんなに Aのこと 好きなんだ…


「負けたくないんだ、ガヤに」
強い意志をもった 瞳。

「素敵！玉先輩！かっこいいです！」
なぬ！？

「お前… 玉先輩に乗り換えるわけ？」
ふ〜ん…

「なに？なんかあったの？お前ら」
みつ先輩が 聞いてくる。

「ありました♪ 実は〜… ぐふっ！」
ま、また… 脇腹…

「何にも！あ り ま せ ん ！ ね〜？ 廉耶？」
こ、怖い…

「はい… ありませんでした… 」
『あった』って ばればれの気がするが…


本人が隠したいなら 仕方がないな。


「まぁ… いいんじゃない？お前ら 似合ってるし」
そうかな？？

「俺らも 先帰るわ、お前ら どうする？」
俺も帰ろうかな〜

「もう少し 遊んで行きます♪」
はい？


腕を組まれた。


「じゃあな、明日な」
玉先輩たちは 帰って行った。


夕暮れ時…

遊園地のライトアップが 始まる。


「で？お前は どうしたいわけ？俺を」
再び 観覧車の中。

「そんなの決まってる！私の物になってくれればいいの♪」
やっぱりな…

「嫌だって 言ったら？」


楓が にっこり笑った。

楓の誘惑→←腕の中に…　

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