ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ３ 】

自覚のバレッタ ページ44

藤ヶ谷が、見えなくなっちゃった…

不安になってくるな〜… なんか…

玉ちゃん先輩が 心配そうに 私を覗いてきた。

「… がや いないから… 」
だって…

(「隣にいないんだもん… 」)
あ…

「なに？」
はっ！？何言ってんだろ！！

藤ヶ谷のことばっかり 考えてるな、本当に…

玉ちゃん先輩には 関係ないのに…

笑ってごまかした。


「そっちに行っていい？」
玉ちゃん先輩… 心配してくれてるんだな。

大丈夫なのに…

「Aちゃん… 」
ん？

「何ですか〜？」
玉ちゃん先輩？

「今 誰のこと考えてる？」
今ですか… 今は…

藤ヶ谷のこと…

「えっ！？えっ！？何がですか？」
やだ！何で 藤ヶ谷のことが こんなに気になるの？？

「今 その人のこと 好き？」
好き？

藤ヶ谷が… 好き？

「えっ！？好き！？あの私！！」
好きなの！？藤ヶ谷が！！

驚いて立ち上がってしまった！！


バラバラバラ…


「あっ！」
やだ！バックの中身が出ちゃった！！

慌てて拾ってると… 玉ちゃん先輩も 手伝ってくれた。

「はい… 」
渡せれたのは、紙袋… コレ…

藤ヶ谷が… くれた…


カサッ…


ひまわりのバレッタ…

「… 藤ヶ谷… 」
綺麗なキラキラ光る 藤ヶ谷の… バレッタ。

私… 私… 藤ヶ谷が…

「… Aちゃん…、もしかして Aちゃんの 好きなのは… 」
藤ヶ谷が…


好き… 好きなんだ…

だから、キスしたくなったんだ〜…


「… 藤ヶ谷〜… 」
どうしよう…


藤ヶ谷には 好きな人がいるのに〜〜…


「Aちゃん、俺… 」
玉ちゃん先輩？


ダン！


「えっ！？」
上のゴンゴラから すごい音！

見たら 藤ヶ谷が 何か言いながら 睨んでいた。

「ふ、藤ヶ谷！？」
藤ヶ谷がいた…

「きゃ！」
な、なに！？


玉ちゃん先輩に 抱きしめられてる！？


「や！先輩！？どうしたの！？」
やだ！藤ヶ谷が見てる！！

「離して！やだ！」
すごい力！

えっ…

「………… ……… 」
玉ちゃん先輩が… 耳元で囁いて 腕を離した…


ぺたん…


座席に 座り込んでしまった…


ガタン！


「おかえりなさ〜い♪」
係りの人の声。

「気を付けて降りくださ〜い」
係りの人が 私の手を取り ゴンドラの外に出した。


「A？」
れ… 廉耶…

「大丈夫か？… 玉先輩 Aに 何したんですか！」


玉ちゃん先輩は、私を見て、


「俺 本気だから」


そこには、私の知らない男の人が いた…

本気と本音　→←知りたくない想い　

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