オワリノナイ恋 / A. Masaki【19】 (ページ25)

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745.その代わりページ25

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「あぁー、これね！懐かし！･･･良いんじゃない？持ってけば！」

「･･･でも」

「なんで？パパとママから貰ったやつなんでしょ？」

ミチルが、なんて事ないようにそう言って

「良い思い出は、捨てる必要ないじゃん」

って、私の迷いを全部拭うように、そう言うもんだから
ストンと言葉が入って来て。

「ん、、。･･･雅紀くん、、あの、、」

『うん？』

「ピアノ、持って行っても良いですか、？」

『ん。(笑)持っておいで。置く場所はいくらでもあるし、思い出のものなんでしょ？｣

その言葉に、ミチルの声が聞こえてたのかな、って思った。

『その代わりに･･･』

「その代わり･･･に？」

『掃除はまた別の日に業者に頼んで、今日はゆっくりして？』

「え、、なんで、、｣

『引っ越しだって、無理するなって言われてんだから、、今は体大事にして？何の為にミチルちゃんに頼んだの？』

雅紀くんの声に、チラッとミチルを見ると
ん？大丈夫そ？って小声で聞いて来て、それにはうん。って頷いた。

それと同時に、彼がさっき驚いてたのはそう言う事だったんだ。ってわかった。

『俺、まだ梱包あるからそっちすぐ行けないし、、大丈夫？わかった･･･？｣

｢･･･はい、、｣

『じゃあ、俺もそろそろ荷造り再開するから、、他に何か持っていきたいものあったら、遠慮しないで持って来なね？』

「ん、ありがとう、、」

そういうと、じゃあ、またあとでね！って雅紀くんの声が聞こえて電話が切れた。