746.コンシェルジュ ページ26
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「ここ？新しいお家って、、」
荷物の詰め込みが終わって、先にミチルと新居に向かった。
さっきまで作業をしていたマンションと違い
高々とそびえ立つマンションをミチルは首がもげちゃうんじゃないかってくらいに見上げてた。
「うん。あ、エントランスで鍵受け取ってこないと、、」
正面玄関から、エントランスに入ると
内覧した時と違い、工事の終わった煌びやかな日光を取り込む空間。
何だか、場違いな気がするそこで
コンシェルジュカウンターを訪ねた。
カウンターには、いかにも警備員です。って硬い顔をした男性が座っていて
一瞬声をかけるのに戸惑う。
「あの、、本日から入居させていただく相葉ですが、、」
ドキドキしながら言うと、かしこまりました。って見た目に反して可愛らしい笑顔で返事をして、どこかに電話をつなげた。
暫くすると、エントランスの奥から桜色のリボンが首元に飾られた濃紺のスーツを着た女性が現れた。
「お待たせいたしました。本日ご入居の相葉様ですね。」
「あ、はい、、」
「本日からどうぞよろしくお願い致します。少々説明がございますので、こちらへどうぞ」
そのままオートロックの扉をくぐって
目の前にある談話スペースのソファに促された。
ミチルが空気を読んで、飲み物買ってくる。って言って談話室内の奥に見える自販機の方へ席を外すと
コンシェルジュさんは、手短に説明を始めた。
「こちらが相葉様の住居になります、1301号室の鍵になっておりますので･･･」
一通りの鍵の説明を聞いて、最後にニコッと親しみやすい笑顔を向けたコンシェルジュさんにお礼をいうと
貰いたてホヤホヤの鍵を持って、自販機の前で携帯を弄ってたミチルの元に向かった。
「ごめんね、ありがとう」
「んん、貰えた？鍵」
「うん。」
聴きながらミチルは私にお茶をポンっと渡して着て
「あ、ありがとう。お金、、」
「良いよ、自販のだもん」
「でも、今日手伝いに来てもらってるのに」
「良いってば(笑)代わりに、今度ご飯おごってもらうから」
「それは全然良いけど、、」
そう言うと、ニヤッと笑って
じゃあ焼肉ね！って悪戯に目を輝かせて言った。
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作者名：にゃん | 作成日時：2020年3月21日 9時
