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クソッ…楠木先輩の次は真田かよ！
次から次へとイケメンに気に入られやがって
なんなんだAはイケメンキラーか？！
風呂入っとけって言ったのに、濡れたまんましばらくそこにいたらしい
沢村に薬師のスパイがいると遊ばれていたのが2階にも聞こえてきた
ほら見ろ言わんこっちゃねぇ
さっさと風呂に入れねぇから、風邪ひいて寝込んで…
Aが治ったのと入れ替わりで今度は俺が寝込んだ
粥やらなんやら、自分でいうのもなんだが甲斐甲斐しく看病をした
Aに怒ってたのにだ…
寝込んでるのにほっとけねぇだろ…
俺がぶっ倒れてAは移しちゃったねごめんとシュンとして謝ってきた
原因はそれじゃねぇと言う気力もない
風呂が湧いてないのに気づかず全部脱いでしまって、汚れたのをもう一度着るのがいやで、裸のまま沢村と降谷とで野球用語しりとりしながら待っていたから
我ながらアホなことしたと思う
汗が完全に冷えて、この有様…
しかも沢村のやつ…なんか変なもん作りやがって…
Aはどこ行ったんだ？
こういう時いつもなら世話焼きに来るくせに…
なんで今いねぇんだよ…
様子を見に来た倉持に聞いてみれば、Aの母親と待ち合わせしてるらしいとのこと
家から持ってきて欲しいものがあるとか…
「外に出るついでに、薬師にも行ってくるって言ってたなぁ
真田からジャージ借りっぱなしだったってさ」
「は？薬師？！」
「おーおー、いつも余裕の御幸くんがそんなに慌てるとはな
熱でどっかおかしくなったか？」
面白くねぇ、マジで
俺の事ほっぽって、薬師に行くとは…
とうとう幼なじみ以下に成り下がったか？と不安になってきた
Aが戻ってきたのは、日が暮れた頃
冷たい手額に触れて目が覚めた
「ごめん、起こしちゃった？熱まだ高いね」
「真田と会ってたんだろ？随分遅いお帰りだな」
「ちょっと話し込んだというか…捕まっちゃってて…
一也に渡さなきゃいけないものあるからって無理矢理帰ってきた
はい、これ
起きて飲める？」
これは…懐かしいな…
おばさん呼び出してまで、Aが家から持ってきたかったもの
おばさん特製のレモンシロップ
熱を出した時、Aがよく飲ませてくれたな
レモンシロップをお湯で割ってハチミツを入れたやつ
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作者名：彩葉 | 作成日時：2021年6月17日 20時
