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いつまでも泣いてはいられない
卒業式の日だって、軽めだけど練習はある
対外試合解禁日まであと少し
練習試合を2試合してから甲子園へ乗り込む
調整を終えて3月の半ばに甲子園へ向けて出発した
マネージャー4人とも連れてって貰えるなんて思ってなかった
選手は居残り組もいるのに申し訳なく思う
新幹線での移動となった私達
別の席だったはずなのに、いつの間にか唯ちゃんと変わってた一也
「酔い止め飲んだか？」
うっかりしてて飲んでません…薬の入ったポーチを机の上に忘れてきました…
ううんと首を振れば、ほいと酔い止めとミネラルウォーターを渡してくれた
「飲んで寝てろ、大阪まであっという間だぞ」
乗り物に弱いって一也ちゃんと覚えててくれたんだなぁ
自分自身も忘れてて慌てて用意したのにそれを忘れるとは、不覚…
新幹線乗ってから思い出すとか…
最近、一也が優しすぎる…例のごとくやっぱりドキドキしてしょうがない
「気分は？」
「大丈夫、よく効いてる」
「普段より人数少ないからってぶっ倒れてる暇ねぇぞ
サポートしてくれる選手も少ないなら、Aにも手伝ってもらうこと増えるし」
わかってるよ、大丈夫…ちゃんとやるから
今は寝かせて…
肩を揺すられ目を開けると、どアップの一也
思わず叫びそうになった
「降りるぞ、忘れもんすんなよ」
「わわっ、待って！」
電車を乗り継いで到着したホテル
まずは荷物の片付け
取材とかも入ってるし結構忙しい
特にキャプテンの一也とか注目投手の降谷くんとか、１日目から引っ張りだこ
夕方には2人はぐったりしてた
酔い止めのお礼に後で飲み物持って行ってあげよう
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作者名：彩葉 | 作成日時：2021年6月17日 20時
