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納得した彼女達は、ようやくその場を離れた
「こういうことよくあんの？」
「なくはない…」
「本人に直接渡すの恥ずかしいって気持ちわからなくもないし…」
「本人にまず聞いてみて個別に対応してるよ」
うーん、どうするかな…
別に恋愛禁止ってわけでもないしな…
「悪いけど、そんな感じで対応頼むわ」
じゃぁ、練習でねと梅本と夏川と別れる
久しぶりにAと2人きり
「………モテモテも大変そうですね」
「俺じゃなくてAたちの方が大変だろ？」
つうかなんだよ、その他人行儀な態度
感じ悪いぞ
久しぶりに喋ったのにそれかよ…
「なぁ、あの時はごめん…いきなり入っていった俺が悪い、マジでごめん」
「わかってる、もういいよって言ったよ」
じゃぁ、なんで目合わせないんだよ…
もしかして、さっきの子らに………
「なんか言われた？」
「別に…」
こりゃ梅本にも聞いてみないといけねぇな…
思ったとおりだった
さっきのAの態度には理由があった
やっかみや嫉妬、妬み
特にAは幼なじみだし
俺との距離が近いってよく言われてるらしい
「Aには言わないでって口止めされてるけど、最近酷いのよ
私らも気をつけてるけど、御幸くんも気をつけてあげてよ？
あんまりベタベタしないように！」
ベタベタって…今までのが俺たちの普通の距離感
それをまわりにとやかく言われる筋合いないと思うが、Aに危害が加わってるなら話は別だよな…
しかし、女ってこえーよ…
練習中までも変な態度を取ってくるA
そそくさと部屋に戻ったAを追いかけた
しぶっていたけど、なんとか部屋に入れてもらう
「梅本から聞いた」
「黙っててってお願いしたのにな
バレちゃったか」
「学校ではしょうがないにしても、グラウンドではいつも通りにしてくれよ」
「器用なことできないよ」
「じゃ、Aは俺とこんな感じでずっといたいわけ？俺は嫌だね」
俯いてねぇで顔あげてくれよ
表情が読めないと不安になる
おずおずと伸びてきた手は俺の服の裾をギュッと握った
「私もやだ…」
良かった…と胸を撫で下ろす
ポンポンと頭を撫でると、やっと顔をあげた
「見てない？」
「は？」
「だから、見てないか？って…えーと…」
あぁ…あの日の話ね…
見たよ…それはもうバッチリ
白い肌に下着の色も覚えてる
想像以上の大きさだったとか…言ったら多分血を見る
「見てねぇよ」
あー、よかったとAも胸を撫で下ろしていた
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作者名：彩葉 | 作成日時：2021年6月17日 20時
