La ｆｉｎｅ2 ページ2
木々の生い茂る深い森、その木を伝って行くこと数分。
ある場所まで行き木の枝から飛び降りると、そこにあったのは噴水がある公園。
アジトの前にある木はこんなところにつながってたのか………俺は自ら買い物などには行ったことがあまりなく、もし行くとしても部下が車を運転するか自分で運転していくので森から行ったのは初めてだった。
それでも何故、町がこっちの方向にあるのかが分かったのは………、
『「明日には治るかも」なんて………』
「……こっちだな」
この歌声を頼りに木を伝ってきたからだ。
俺はよく耳を澄まし、声が大きい方に歩いていく。
どうやらこの公園は相当広いようで、公園の入り口までしばらく歩いた。
「………？」
おかしい……てっきり公園の外から聞こえてるのかと思ったが、声が大きく聞こえるのは入り口ではなくその反対側……噴水の向こうからだ。
「………めんどくせぇ」
なんていいながらも足を進める。ここまで来たら声の主の顔を意地でも見てやろうじゃねェか。
そんなことを考え、俺は噴水の前を通り過ぎ、その向こうの花壇の方に歩いていく。
「……ッ！」
花壇の前にたどり着き驚いた。
夜中なので、暗くてよく分からなかったが………花壇の少し先には木々が生い茂っていて、木々の向こうにはフェンスがあった。
そしてそのフェンスの向こうには………、
「……病院、か」
白く大きな病院が立っていた。声はこの病院から聞こえてくる。
……まさか
『生まれてしまったこの世界に………』
もう一度聞こえたその声に、よく耳を澄ます。
どうやらこの病院の上から聞こえているようだ。
「……行けるな」
俺は病院の前にある公園のフェンス、その前にある公園の木を見ながら頭の中で計算し、上まで飛び移る経路を考え抜いた。
出来る限り地面を蹴り、空中を舞う。その後は偶然開いてる病院の窓の隙間に片足をかけ、もう一度空中を舞う。
ほぼその繰り返しで、最終的には一番高い木の太い枝に着地した。
……だいたい５階くらいか？
下を見ながらそう思ってると、俺の前……病院の窓から声が聞こえた。
『……小鳥？』
それはあの歌声の主と同じ声。
俺は急いで顔を前に向けた。
「……おい」
『うぇッ！？』
驚いた声を上げる女。まぁこれが一般的な反応だろう。
『あ、あの……えっと、人……ですか…？』
金髪の綺麗な髪色をし、目に包帯を巻いている女は俺にそう問いかけた。
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百合異乃(プロフ) - この作品、すごく楽しく読ませて頂いてます!!更新頑張って下さい！ (2015年6月6日 22時) (
レス) id: f4284e7a16 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 初めまして！ すごく面白いです！！ ザンザスの素直な気持ちが出てて読んでて楽しいです！ 更新楽しみにしてます！！ (2015年1月24日 19時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀iove - 面白かったです＾＾最新楽しみに待ってます!! (2014年9月1日 10時) (レス) id: eb2b47b9ce (このIDを非表示/違反報告)
MiA - この小説がスゴく好きです。ずっと応援してます!!! (2014年6月22日 21時) (レス) id: 9f43537076 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王１５８世(プロフ) - ボカロ隊長＠タピオカさん» え、何言ってるの？全部だよ(｀・ω・´) 私の主は全てが最高なんです！ (2013年11月6日 15時) (レス) id: e4f608cc50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ボカロ隊長＠タピオカ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/bokarotaityou/
作成日時：2013年10月21日 19時
