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2話 ページ3

「どうオトすかなぁ……。」

屋上から教室に帰る途中、俺は考える。
女だったら確実にオトせたものの。
俺の美貌でちょっと甘い言葉囁けば一発……なんだけどなぁ。
今回は相手が男。(しかも嫌われている。)

「どうしたものか……。」

ハァ,とため息をついて教室のドアを開ける。
無月はもう席に座っていて、次の授業の準備をしていた。
俺が後ろを通っても気が付かない。
少しイラ,として音を立てて椅子を引く。

「!? 」

その音に吃驚したのか、目を真ん丸にさせ無月が顔を上げた。

「……柊君、やんな……? さっきは、その……ごめんな? 」

音の主が俺だと分かると、無月は頭を下げる。
……あれ?

「俺、その……人見知りやから、めっちゃいらん態度取ったよな? ほんまごめん。」

目を伏せ、頭を下げる無月。
先程と同一人物か? と疑ってしまうほど。
その姿に浮かんでいた怒りはスゥ,と消えた。

「……良いぜ、別に。無月だよな? これからよろしく。」

ポンと無月の頭に手を乗せ、もう1つの手を差し出す。

「……おん。よろしゅう。」

この調子ならオトすのも時間の問題かな。




あの後、俺は直ぐにその場を離れた。
居続けるとバレる気がしたから。
そして1人教室で次の授業の準備をしとった。

「……社会か。」

机に詰め込んだ教科書の中から、社会を探してると隣でガタンッと言う音が。

「!? 」

いきなりだったのとかなり大きい音だった為、結構吃驚した。
顔を上げるとさっきの男。
柊、やっけ?
……そや。

「……柊君、やんな……? さっきは、その……ごめんな? 」

普段絶対出さん声と言葉。
そう言って頭を下げると、戸惑った雰囲気が伝わってくる。

「俺、その……人見知りやから、めっちゃいらん態度取ったよな? ほんまごめん。」

目を伏せて頭を下げる。
チラ,と見ようとすると頭にポンと言う触感が。
……勝手に触んなや。

「……良いぜ、別に。無月だよな? これからよろしく。」

顔を上げると、俺に手を差し出す柊。
握手とか死んでも嫌やけど、オトすためにしゃーなしにしたった。

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ののいろ系女子 - 凄く面白いです!何かね、無月君がブラックのコーヒー飲めないの何かぐっときました。最高です! (2019年2月27日 16時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜鸞 | 作成日時:2019年2月25日 16時

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