関西男子をオトす方法【オリジナル】【BL】 (ページ14)

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10話ページ14

「無月ー? 」

なんて能天気な声を出して、俺のところに来る柊。
その体は程よく筋肉がついており、色も普通……少し黒いか?
まぁ、俺にはない要素を持っている柊。
対して俺は筋肉なんてついてないし、色も白い。

「……くんなやアホ。」
「酷い暴言だ。」
「……どーせ俺はガリガリやし。」
「まだ言ってんの? 」

愚痴を溢すようにそう言えば、呆れたようにそう返された。

「……可愛いと思うけどなぁ。」
「ｯ、アホちゃう!? 男に可愛いとか言うなや! 」

その言葉に耳が赤くなっていくのが分かる。
見られたくなくて、柊の首を押した。
ｺﾋﾟｪ
とめっちゃ嫌な音を立てて柊の首が曲がる。

「痛ぇ!? 」
「……すまん。」

直ぐに手を退ける。

「……許さない」
「は? 」

ﾎﾞｿ,と柊が呟いたかと思うと手を掴まれた。
そのまま裏の方まで連れていかれる。

「……な、何やねん……? 」
「……無月……」

柊は俺の手に自分の手を絡められ、壁に押し付けられる。
所謂壁ドン?

「……ひ、柊……? 先生呼んでんで……」

遠くから、先生の呼ぶ声が聞こえる。
柊の目が真剣で、吸い込まれそうで。

「……なんてな。……ビビった? 」
「……うん……ビビるわアホ」

ｷｭ,と目を瞑ると頭に手が置かれた。
顔を上げると、柔らかく微笑む柊。

(……き、キスされるかと思た……)

(……あー、まじか……)

今のは完全無意識。
気付いたら無月が怯えた顔でこっち見てるし。
絶対怖がられた。ホント最悪。

「……アイツ等が……可愛いとか、言うから……」

言い訳じみた言葉を呟き、俺は無月を追った。