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とりあえず この状況がヤバイと感じて 急いで起き上がる。


『…った、』


頭に激痛が走った。
頭、というよりおデコのあたりが。

反射的に痛む部分に手を当てれば包帯が巻かれているようだった。

包帯は少し湿っていた。
自分の手を見てみると 乾きかけの少量の血がついていた。

ここで動いたら 傷が開く可能性も無くは無い。


(どっちにしろ、この部屋は危険そう…。)


ベッドから足を下ろして立ち上がる。
少し立ちくらみがした。

ふと近くにある鏡に目がいった。


『な、なんじゃこれ…。』


全身鏡に映った自分は実年齢より若返っていて。
中学生くらいのときの自分がそこには映っていた。

しかも自分の私服ではない、明らかにサイズが合っていない大きな白いワイシャツを着ていた。

その丈は膝のあたりまできていた。


(この格好なら外に助けを求めても恥ずかしくない…。万が一人に見られても…って今それどころじゃない!)


慌ててドアノブに手を掛けた。
…掛けようとした、その時だった。



ゴッ!


『ぃ…っ!?』


ドアが自分側に開いたのだ。
もちろん誰かの力によってドアが開いたようだった。
それが、またおデコにぶつかって。
本日2度目の不幸。

この部屋に誰か戻ってきたということは自分の命も もはやこれまでかと勝手に恐怖に震えていたとき。





?「…おい。」


何度この声を聞いただろう。
パソコンで、スマホで、DVDで、地上波の再放送で。


?「…貴様、」


そう、その声。

ゆっくり顔を上げると、案の定、


ス「なぜ寝ていない…。」


呆れた声と顔で。



『ああ、スネイプ先生…♡』

ス「…!?」



なんて幸せな夢。


『先生、やっと夢に出てきてくれたんですね!!』


大好きなスネイプ先生の両手を取り顔を近付けてそう言えば、先程よりも眉間のシワを深くして思いきり手を振りほどかれた。


ス「…貴様。」

『スネイプ先生…、先生、て、照れてらっしゃるんですね…♡』


ニヤケ顔が さらに ニヤケる。
いくら殺意の溢れた顔をされても、やはりそこは大好きなスネイプ先生。

私にとってはご褒美でしかなかった。


『せんせ…―ス「貴様、何故我輩の名前を知っている。」


スネイプ先生は私の言葉を遮るように そう言うと、杖の先を私に向けた。

向けながら、1歩2歩と後ろに下がって距離をとられる。


『なんでって…、ファンだから…?』

ス「ふざけるな。」

ふざけるなも何も私には それしか理由が無かった。

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設定タグ:ハリーポッター , スネイプ先生 , セブルス・スネイプ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ハムカツ王子 | 作成日時:2018年10月25日 20時

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