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舞台上では、聖臨大学付属中学演劇部が劇をしている。
コンクールのために、意見が欲しいそうだ。
「『個人のばあいにもよくあること、
もって生れた弱点というやつだが、
もっともこれは当人の罪ではない、
誰も自分の意思で生れてきたわけではないからな』」
「流石ヘコ嬢。
誰よりも輝いておられる…」
「そろそろ黙れ、千鶴。
…意見には同意するが」
「凹先輩かっけぇ…」
主役を務めるのは【桜野凹】。
俺の友人である。
観客席にいるのは、神社でアルバイトをしている匿名歌舞斗。
王技家の召使をしている王技千鶴。
そして…我が神、青間笑。
俺がなぜここに居るのか。
演劇部から招かれたからだ。
現役俳優にも意見を聞きたいと言われ、承知した。
ギャラはここの理事長とかから頂く予定。
完成度は高い方だと思う、けど…
「…凹ちゃん以外は微妙かねェ…」
ちゃんと言っといてあげるか。
俺だってオニじゃねェし、頼まれたし。
そんなことより…
「凹ちゃん、なんぼめごいっきゃの」
「っ!?」
少年は振り向いたが、その姿を確認することは出来なかった。
いや、間違いない。独特な方言に聞き覚えのある声。
俺の故郷だ。故郷の言葉だ…
「…どこに居るんだ、慶」
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作者名:future*show | 作者ホームページ:
作成日時:2021年3月30日 13時