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(※過去ねつ造注意)



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あれは俺が幼稚園の頃。
その時は俺の家族と舘さんの家族でプチ旅行に行っていて、老舗の趣のある旅館に泊まることになっていた。

特に目立って有名なところではなくて、俺たち以外に宿泊していたのはほんとに2、3組だけだった。
従業員もみんな静かなほうで、騒がしいのは俺と舘さんと俺の母さんくらいだった。

部屋に案内されて荷物を置くと、俺はそのままびゅん、と隣の部屋に行き舘さんの腕を引っ張る。


宮「どこいくの、しょうた」
「たんけん!いろんなとこたんけんしよ!」
宮「でも、かってにはいったらだめなとこ、ない?」
「う〜、そんときはそんとき!いこっ」


舘さんを無理やり部屋から出すところを母さんに見られて怒られたけど、俺はその声を無視して端の階段へと走って行った。
こら!走るな!なんて言われてるけど気にしねえ!俺は探検をするんだよ!

階段を下りた先には先ほど入った旅館の入り口と受付、小さなお土産コーナーなどがあった。
受付にいた従業員の女の人が俺たちを不思議そうな目で見ていた。俺は聞かれてもいないのに言う。


「いまたんけんしてんの」
「探検、楽しそうね」
「うん!」


お土産コーナーの奥に廊下が続いているのが見えて、俺は舘さんの手を握ったまま歩き始める。
お姉さんに気をつけてね、と声をかけられたので、大きく手を振って応えた。

歩いた先には広々とした休憩スペース(温泉上がりに使われるような場所)があり、背丈の小さい俺は大興奮だった。
特に何かがあったわけではないが、黙って立っている舘さんを気にせずに縦横無尽に走り回っていた。


「ねえ、かくれんぼしよ!」
宮「えー、かえろうよ」
「やだ!かくれんぼする!りょーたがおにね!」


何を言っても「かくれんぼ!」しか言わない俺に舘さんが折れて、仕方なく目を瞑って数を数え始めた。
俺は急いでどこに隠れようか隠れる場所を探す。

のれんの裏、テーブルや椅子の下、ドアと壁の間、エトセトラ。
するとあるところに扉があった。ドアノブを捻ってみると鍵はかかっておらず、好き勝手に出入りできることに気づく。

俺は音を立てないように慎重に扉を開けて中に入った。
中は小さな豆電球で照らされているだけで薄暗く、少しだけ埃っぽかったが、我慢してそのまま扉を閉めた。

_ガコン、と変な音がしたことには気づかなかった。

*→←一生、/青



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同期ゆり組担 - さんかっけいさん、ありがとうございました。とてもおもしろかったです!投稿、お疲れ様でした。 (2023年3月21日 20時) (レス) id: ecb79bbb8a (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - 同期ゆり組担さん» リクエストありがとうございます。書かせていただきました!若干内容の差異はあるかと思いますが、ご満足いただけると幸いです! (2023年3月21日 16時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
同期ゆり組担 - またもや、リクエストよろしいでしょうか? あべちゃんが5人のお兄ちゃん達にわがままを言いまくって困らせてかまってもらう、というお話が見たいです。細かい設定はお任せします!よろしくお願いします! (2023年3月6日 23時) (レス) id: 67b27e02af (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - 同期ゆり組担さん» こちらこそありがとうございました! (2023年2月23日 12時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - Mさん» ご感想ありがとうございます(^^♪ 励みになります! (2023年2月23日 12時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さんかっけい | 作成日時:2023年1月28日 3時

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