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レッスン58【em】 ページ17

「…成程、それで昨日は血まみれで帰ってきた、と。」
「そうそう、ほんと大変だったよ…」


昨夜、血まみれで帰ってきた私を
保護者のように心配していたエミさんに事情を話す。


「まあ、無事で居てくれて良かったわ
…ホンマに心配したんやから…」
「ごめんって、もう肝試しはしないから
…多分(ボソッ」


それにしても、エミさんがこんなに心配してくれるなんて
思ってなかったから…少し嬉しい、かも。


「あそこでらんらん(・・・・)が来てくれなかったら
死んでたかも〜…なんてッ!?」


気づけば目の前にはエミさんの顔。
…いや近い近い!!なになに、今までこんなの
無かったじゃん!!どうしたのエミさん!?


「…今、”らんらん”って言った??」
「へ…??」
「Aは普段、ひとらんさんの事を
”ひとらん”って呼んでるのに…珍しいな??」


いつもより低い声で、彼は私を問い詰める。


そう言われれば、確かに前はひとらんって
呼んでたのに今は無意識にらんらんって
呼んでる…。


「いや、別に意識して呼んでる訳じゃないんだけどね?
なんかいつの間にか呼んでたっていうか…」
「つまり無意識、ってことやな??」


じりじりと後退りして、遂には壁まで辿り着いてしまった。
端から見れば、壁ドンされているように見えるだろう。


「あの、えっと、エミさん…??」
「俺も…俺の事も、別の呼び方で呼んでくれへんの??」


エミさんの目は、悲しいような寂しいような…
何とも言えない目をしていた。


「よ、呼び方変えるのなら…全然いいけど…??」
「えっホンマに!?」


ぱあっと笑顔になる彼…まるで漸く宝を見つけた
冒険者みたい。


「うん…なんだろ、先ずは呼び捨てとかどう?」
「よ、呼び捨て…。」


コクコクと頷く彼。
未だに壁に張り付いている私。


「そろそろ離してもらってもいいかな
…エーミール、」
「…ッ!!あ、ごめん、ホンマごめん!!」


彼はわたわたしながら離れていった。
…エーミールらしいな(


「大丈夫大丈夫、じゃあ私はトン氏に粛清されに
行ってくるよ…()」
「あ、うん、いってらっしゃいA!!」


…はぁ、一時はどうなることかと思った。
いつもはあんなに漢らしい所見せないのに…((
ちょっとだけ…カッコよかった。


「…なんて言ったら調子乗るんだろうな‪w」
─────
「…エーミールって、呼んでくれた。」


まだ慣れていないせいか、思い出すだけで
顔が熱くなる。


「調子、狂うなぁ…。」
─────
…妬きミール(

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あおりん(プロフ) - Aの化身さん» 私は日々疲れているんだよ(適当) (2019年4月23日 21時) (レス) id: d835d0636f (このIDを非表示/違反報告)
Aの化身(プロフ) - 最近更新の波に乗ってるな…そうか、疲れたか(すっとぼけ) (2019年4月21日 20時) (レス) id: dad4428741 (このIDを非表示/違反報告)
あおりん(プロフ) - はっちゃんさん» イケシマ最高だよね(自画自賛)応援ありがとー!! (2018年7月16日 14時) (レス) id: 3b5af45ab7 (このIDを非表示/違反報告)
はっちゃん - イケシマ最高だね。応援する (2018年7月16日 13時) (レス) id: 73631aae6a (このIDを非表示/違反報告)
あおりん(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます!!そう言ってもらえてすごく嬉しいです…!!更新頑張ります!! (2018年7月15日 18時) (レス) id: 3b5af45ab7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおりん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年7月12日 22時

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