【文スト】愛されてるあの子と愛されない私【太宰治】【中原中也】

嫌だ ページ9

今日も憂鬱な時間が始まる


ｷﾞｨｨｨと古びたドアを開ける。

｢おはようございます｣

そういうも、誰からも返事はかえってこない

そんなのはもう日常と化してきている



それでも鏡花ちゃんだけは私に話しかけてきてくれる。

でも、私は、

まだこの現実を受け止めきれなくて，

鏡花ちゃんに意味もなく八つ当たりしそうになる

悪いのは私で鏡花ちゃんじゃないのに。








そんな私は、自分でも生きる価値がないと思う。



pururururururu！


電話のアラームがなった

探偵社員全員の目線が私に集まる


それが何だか怖くて

怖くて


逃げるようにうずまきへ行った









｢……もしもし｣


―『よォ元気か？っつってもそんなわけねぇよなぁ』


なんで分かるの、と聞こうとしたがやめといた


そう言えばこの人はマフィアだった

私の情報は筒抜けだ

―『ソレでよォ、今から少し会って話をした方がいいと思ってさ』


｢……うん｣

―『んじゃあ、後でまた連絡すっから忘れんなよ』


なんだかんだこいつは優しい。

今の私にはその優しさがしみた


｢ありがと…中也｣









そこまで話して携帯を置いた。




そしたらうずまきの店員さんが私に話しかけてきた







確か、いつも大宰さんに心 中を申し込まれてる人だ




女給｢あまり無理しちゃいけませんよ｣



そう言って私の前に

ホットコーヒーを差し出した

｢ありがとうございます｣









そこで飲んだホットコーヒーは、

何処か苦くて、どこか甘かった

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