【文スト】愛されてるあの子と愛されない私【太宰治】【中原中也】

抗う少女 ページ22

中也｢……重力操作ｯｯ！！｣

しまった……と思った時にはもう遅く、

体は、次第に重くなってくる

ﾄﾞﾝｯと、床に体がくっつき、

とうとう、逃げ出せなくなってしまった


｢離してっ！辞めてっ！



この、大嘘つき！｣

そこまで言うと、中也は

一瞬顔を悲しそうに歪ませた

それを見た途端、何故か涙が溢れてきて

何故か、早く逃げたいという、気持ちが一瞬眩んだ

中也｢手前は、

俺が異能を解除しても、逃げないで俺の話を聞くか？｣


そんな言葉も聞こえないくらいに

私は……泣いていた


＿本当は、信じたいんだろ？


そんな訳ない。こんな嘘つきなんて信じたくない

＿そんな、意地を貼ったって、なんともならないんだ

辞めて五月蝿いな!!!


そこで思考を切断して、現実に向き合った


もう、あれを使うしかない


｢ｯ異能力！ 『ち中也｢やめろっ！｣

そこで中也が邪魔をしてきた

中也｢分かった！異能は解除する！だから！

その異能だけは発動させるな！

じゃねぇと、手前の体に多大な負担が、かかっちまう！｣

確かに私の異能はとても体力を消費する。


でも、今更何を私のこと心配してんだか

お人好しも度が過ぎると 呆れてしまう。




今度こそ、



本当にさよならだ









ばいばい、中也

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