【そ/ら/る】ぬこになりまして。【歌/い/手】

26話目、にゃ！ ページ29

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そらるさんに言われた通り、いつも寝るところに行ったけれど、なかなか眠れなかった。
考えるのは、さっきのそらるさんの態度。


私の正体に、気づいている？


でも、新聞やニュースだけで気づくものなのかな。カンがすっごく鋭いとか？
いや、それはないような…


＿悶々と考えているうちに、眠れなかったはずの私は意識を手放していた。


***

…眠れない。
シュシュに寝ようとは言ったものの、自分が眠れないとは。


何か飲んだら寝れるかな。
ホットミルクとか飲んだら眠れる、って聞いたことあるな…牛乳あったかな。


俺は部屋を出て、キッチンへ向かった。

牛乳を温まるのを待っていると、部屋の隅のほうに何か大きな塊があることに気がついた。
あそこはちょうどシュシュが寝ているあたり。


俺、あんなところに何か置いたっけな。
シュシュ、狭いだろうからどけるか。


そう思ってそこへ向かう。
そしてその塊を何か確かめようと屈む。


カーテンを閉め忘れた窓から差し込む月明かりで照らし出されたのは、





人間の、女の子。


まるで猫のように小さく縮こまって寝ている。



…猫の、ように？
そこは、本来ならシュシュが寝ているところ。


…え？


俺は思わず瞬きをした。
目を開けたその時には、そこには人間の女の子はもう居なかった。いつものようにシュシュが横たわっているだけで。



＿やっぱり、シュシュは。



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