【そ/ら/る】ぬこになりまして。【歌/い/手】

20話目、にゃ！ ページ23

.*･ﾟ .ﾟ･*.



そ「このニュース、最近よくやってるな…」

そらるさんがそう呟いたけれど、自分の事を整理するのが精一杯だった。

お母さんが、私の行方不明の事についてコメントをしている。

『一刻も早く帰ってきてほしいです。私があんなこと言わなければ…Aは…』

そこまで言って、もうすでに涙声だったが泣きはじめてしまった。
私は申し訳ない気持ちと、泣きたいような気持ちでいっぱいになった。


『早く見つかってほしいところですね。』
『そうですね。お母さん方もとても心配しているようです。次のニュースです。』

ニュースキャスターがそう言って切り替えた。


…戻らなきゃ。すぐに。私の家に。
でも、こんな姿で戻ったところで＿


＿体が浮いた。そらるさんだ。
そのままテレビから離れて、ダイニングの方へ向かっている。


あ、朝ごはん。お腹空いた。
そらるさんは私の前にごはんと水を置いてくれた。自分も食べ始める。

とりあえず私も食べることにした。
腹が減っては戦はできぬ！(違う)


どうやって、元に戻ろうか。
まず、戻る方法を考えなきゃ。


ずっとその事を考えていた。
けれどどう足掻いても無理で。

だって、人間が猫になるなんて聞いたことないし。戻る方法なんてあるはずも、考えられているわけもない。


思わず、ため息をついた。



_____*


猫ってため息どうやってつくんだろ←

21話目、にゃ！→←19話目、にゃ！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す