おとなりさんのそらるさん。【歌 い 手】

おとなりさんその17 ページ19

＊そらるSide＊


　
会議です！そう言ってまふまふはにやにやしながら俺の前に座った。
…何か、いやな予感がする。すごい逃げたい。

　
「え、今日って次の曲の話だろ？」

「何言ってるんですか！それより大事なことがここにあるでしょう！」

「は……？」

「そらるさん、水藻さんのこと好きですよね？」

「はぁ！？」

　
……バレてる。なんでだ。
さっき盛大に噴いたのがまずかったのか、それか。
いやこれ下手に誤魔化してもまふまふだから見抜いてくるよなぁ……


　
「…うん、好きだよ。」

「あ、意外にあっさり認めてくれましたね。で、どうするんですかそらるさん。」

「どうするって言っても……」


向こうがどう思ってるか分からないし、このままでもいいかなって思うし。
俺という立場的に難しいかもしれない。もし付き合っている相手がいるとバレたら
Aだけじゃない、まふまふにも迷惑をかけてしまう。
なんて思っている俺の考えを読み取ったのか、まふまふの表情からスッと笑みが消えた。
その目は真剣さを強めて、まっすぐ俺を射抜いてきた。

　
　

「そらるさん、俺の為に告白しないとか言ったら今すぐAfter the Rain解散ですよ。」

「は…？」

「どうせそらるさんのことだから、歌い手という立場で、今の状態で告白して付き合えたとして
　それがリスナーにばれたら炎上して、彼女だけじゃなくて俺にまで迷惑かかるとか
　そんなこと考えてますよね？違います？」

「…エスパー？」

「何年一緒にいると思ってるんですか。…俺は、そらるさんに幸せになってほしいです。
　そらるさんに出会って、俺は救われました。今度はそらるさんが幸せつかんでください！」

　
そう言って笑うまふまふ。
そうだなぁ、俺もそろそろちゃんと決めないとまずいよなぁ。

　
「…ありがとな、まふまふ。」

「ってわけで、まずはその人に会わせてください。」

「は…？」

「俺も会ってみたいです！」

　
そう言って黒い笑みを浮かべるまふまふ。
おい、さっきの俺の感動を返せまふまふ。
お前絶対からかう気だろ、おいまふまふ。

　
「まぁ、それもいいか。nqrse君とかセンラ君も呼んでポケモンバトル大会しよう。」

「いいですね！予定併せなら任せてください！そらるさんは水藻さんに予定聞いてくださいね！」

「はいはい。」


　
この後、俺はまふまふに根掘り葉掘り聞かれた。
その時にうっかり、来週2人で出かけるといってしまったのはダメだったのかもしれない…

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