おとなりさんのそらるさん。【歌 い 手】

おとなりさん0日目 ページ2

＊そらるSide＊


「よいしょ…これで段ボール片付いたよな？？」


　
この部屋にいるのは俺1人だが、確認のために独り言がこぼれる。
そろそろ引っ越したいなぁと思ったのは1か月前。
思い立ったらすぐに行動しないと、絶対にやらなくなると思った俺はその翌日に不動産会社に。

希望をあげていって、全部の条件が当てはまったのがこの部屋だ。


　
「それにしても…全部防音になってるって、前に住んでいた人は何してたんだ…？」


　
希望条件に入れていた防音設備、この部屋というか…部屋全部、全部が防音になってるらしいから
何処で配信しても大丈夫だし、ゲーム大音量でやっても大丈夫だし
まふまふや坂田が着て騒いでも問題ないってわけだ。うん、完璧じゃん？


　
「……でも、やっぱり隣にはあいさつしに行った方がいいかなぁ。」


　
色々確認しないといけないしね。
俺のこと知ってるリスナーとかだったら100%アウトだし。
それにいくら全面防音って言ってもおとなりさんには聞こえちゃうかもしれないし。


　
「ご近所づきあい……あ、何もないけど大丈夫か…？」


　
さすがに手ぶらじゃ申し訳ない。
ここのマンションの最寄り駅は結構でかいし、そんなに距離もないし。
ちょっと行ってお菓子でも買ってこようかな。


　
「よし、じゃあ遅くならないうちに行こうか。」


　
…あ、でも平日だし仕事中かな…。
とか思っていたら、隣の部屋の玄関ドアだろうか、別のドアだろうか。
凄い大きな音を立ててしまっていった。


「…あれ、隣って男性？」


　
とりあえず、どっちでも喜ばれそうなお菓子を買っていこう。
そう思って、財布を片手に俺は外へと足を運んだ。

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