おとなりさんその2 ページ4
＊センラSIDE＊
「はーい。」
「あ、お忙しいところすみません。本日隣に引っ越してきました折原といいます。
ご挨拶とお気持ちばかりですが、お菓子をお持ちしまして……」
「あ、ありがとうございます。今開けますね。」
聞こえてきたのは女性の声やった。
どこかで聞いたことあるような気もしたけど…っていうか、最後の方笑いこらえとらんかった？
ほぼ金髪がこんな丁寧な話し方で話したからやろか……
何て、思っていた俺の考えは3秒後に消し去ることになる。
「…やぁ、センラ。」
「は…え？」
「ふふっ、さっきと口調が違うから驚いてるのかい？」
「…いや、え？Rouge…？」
「そうだよ…って、隣りセンラなの？マジで？」
聞いたことあるどころか、よく聴いてる声やった。
ゆったりとした、穏やかな男女の区別ができない声……Rougeやん。
まさか、お隣さんがRougeって……俺もしかして一生分の運使い切っとらんか？
「…とりあえず、この名前で呼び合うのはやめよっか。」
「せやな。……折原泉。そっちは？」
「赤神、赤神Aだよ。」
「…そっちもめちゃくちゃ聞いたことある名前なんやけど？」
「こう見えて、小説家してるからね…入る？お茶くらい出すよ。」
「んじゃ、お言葉に甘えて。」
まさか、Rougeが小説家…しかもけっこう見たことある名前の人で驚いたわ。
そして家の中に通してもらえて、俺は心の中でガッツポーズを決める。
…そりゃ、好きな女と隣で家にも入れてもらえれば男としてな？
「お茶くらいって言っても…何かあったかなぁ…あ、あった。」
「生活感が感じられないんやけど…」
「まぁ、ここ最近必要最低限以外何もしてないからね。ずっと執筆してたし。」
「たまに存在が消えると思ったらこんなことしてたんか…」
ん？待て今こいつなんつった？最近何もしてない……
そう思って、キッチンに目を向ければ、しばらく使われないだろう状態やった。
…こいつちゃんと飯とか食っとるんか？
「なぁ赤神さん？」
「Aでいいよ。で、なに？」
「最後にちゃんとした飯食ったのいつや？」
「……3，4日前？」
「あほかお前倒れるぞ！」
思わず突っ込むほどに食べてないみたいだ。
不健康極まりないとはまさにこのこと……これはほっとけんな。
「A、今日この後俺の家な。」
「え？」
「夜飯、一緒食お。」
「それは願ったりかなったりだけど…」
アタックついでに、ちょうどえぇわ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 673人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2022年6月26日 23時) (
レス) @page32 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
紬-つむぎ-(プロフ) - どぅ〜さん» 初めまして、コメントとご指摘ありがとうございます…！とても助かりました。これからもよろしくお願いします。 (2020年6月4日 12時) (レス) id: 620b29a5f9 (このIDを非表示/違反報告)
どぅ〜(プロフ) - pink catの本家はメイリアさんですよ...好きですこれからも応援してます！！！！！！！ (2020年6月4日 9時) (レス) id: 952376b9df (このIDを非表示/違反報告)
紬-つむぎ-(プロフ) - ゆのさん» ゆのさん！こちらにもコメントありがとうございます(●´ω｀●)被らないように…とうまく試行錯誤してます(笑)こちらもよろしくお願いします〜！ (2020年4月6日 0時) (レス) id: 2363fe1fb7 (このIDを非表示/違反報告)
紬-つむぎ-(プロフ) - ありすちゃん?さん» 初めまして、コメントありがとうございます。全部読んでいただけてとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします〜！ (2020年4月6日 0時) (レス) id: 2363fe1fb7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紬-つむぎ- | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/-tsumugi-
作成日時：2020年3月15日 15時
