おとなりさんのまふまふさん。【歌 い 手】

おとなりさんその15 ページ17

＊天月 SIDE＊

　
皆さんは友人に呼ばれていつも通り遊びに行ったら
その家には滅多にいない異性がいて、さらにそれが自分の憧れの人だった場合。
そしてそれを見て家主がしてやったりと笑みを浮かべていた場合、どうしますか？
俺？俺の場合は……

　
「まふ君、ちょっと待ってどうゆうこと！？」

「え、えっと…」

「何でまふ君の家に女の子いるの！？っていうか、坂田がブランって言ってたけどマジで！？」

「説明する、説明するから揺すらないで……」

　
まふ君の肩を思い切り揺すって、説明を求める。
ブランさんって…あれだよね、ボカロＰで作曲家としてもメジャーで活躍しててさ？

　
「ほら、この家ってこの前引っ越したばかりじゃん？」

「うん。」

「その時に隣に挨拶に行ったんだけど、お隣がブランさんだったっていう…」

「何その漫画みたいな展開！」

　
まふ君も、ブランさんにめちゃくちゃ憧れてたはずだよね…
で、こんな漫画的展開になったと……いいな。


　
「よし、俺も挨拶してこよー」

「順応早くない！？」

「え、当たり前でしょ。」


　
そう言って俺は、坂田と話しているだろう彼女の元に向かう。
順応早いって言うけど、俺だって少し緊張してるからね？


　
「あ、あの…ブランさん、何ですか？」

「はい…そうです、天月さん、ですよね？」

「はい、初めまして天月です…ずっと歌わせてくれてありがとうございます。」

「こちらこそ…歌ってくれてありがとうございます。」

　
ブランさんとは少しだけやり取りしたことがあって、楽曲歌わせてもらいましたって
報告ついでに少しだけ話をしたことがある…それだけだった。

　

「じゃあ自己紹介終わったことやし、ピザ考えよ！2人でいろいろ考えたんやで。」

「え、どんなの考えたの？」

「えっとですね……」

　
そう言って、ブランさんは机に置いてある紙を取って俺達に見せてくれた。
そこには5つの丸といくつかのトッピングがかかれていた。
特に俺の目を引いたのが……1番下にかかれていたもの。

　
「え、チョコバナナ…？」

「１つはデザート的なピザでも面白そうやなって！」

「チョコバナナならおいしそうかなーと思いまして。」

「面白そうだからやってみようよ！」

「うんうん！」


　
多分、俺とまふ君だったら悪魔的思考が働いただろうな。
ブランさんと坂田だから、平和なピザになりそう……
そして、これから仲良くなりたいな。

　
「甘いものないじゃん！」

「…あ。」

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