おとなりさんのまふまふさん。【歌 い 手】

おとなりさんその24 ページ26

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「……大丈夫かな、まふさん。」

　
あれから１週間が経ちました。
そして、まふまふさんと連絡が取れなくなって3日になります。
前にそらるさんがまふまふは作業に追われると3日くらい連絡が取れない…って言ってましたが。

　
「さすがに不安になるんですよね…」

　
…まふさん、大丈夫かな。
ご飯ちゃんと食べてるんでしょうか、いろはちゃん達も大丈夫かな。
そういえば、自分が作業で手が離せないこともあるからいろは達見にきていいよって…

　
「言ってた…よね。」

　
どうせなら、何か軽く食べられるものも一緒に持っていこう。
確か昨日作ったゼリーがあったはずだし。
それを保冷剤と共に容器に入れて、隣りの部屋のベルを押す……

　
「出ない……いないのかな。」

　

もう1度鳴らすも、誰も出てくる様子がない。
仕方なく帰ろうかと思ったら、携帯が鳴り響いた。


　
「luz君…？」

　
いつもは滅多にしてこない、luz君からの電話。
いつも電話する前にはラインで通話できるか聞いてくるのに…何かあったのだろうか。
不安を覚えながら、通話ボタンを押すと焦ったような彼の声が聞こえた。

　
「A！今家にいる！？」

「う、うん。いるけど……」

「ちょっとまふ君ち行ってもらえへん！？」

「え…？」

　
ちょうど今目の前にいる、なんて言えずに思考回路が真っ白になる。
通話越しに、貸せluzと声が聞こえて、受話器から聞こえてきたのはそらるさんの声だった。

　
「Aちゃん？そらるです。」

「そ、そらるさん…」

「ごめん、luzの奴慌ててて何言ってるかわからなかったでしょ？」

「いえ…あの、まふさんちって…」

　
落ち着いてるように聞こえるそらるさんの声も、いつもより口調は早いのでそらるさんも
焦っているのだろう。通話越しに聞こえる向こうはざわついていて、うらたさんや坂田さん。
志麻さんや天月さんの声も聞こえた……どんどん不安が大きくなっていく。

　
「…あのね、今日俺達動画撮影の打ち合わせだったんだけど…まふが来ないんだ。」

「え……」

「さっきから、スタッフや知り合いが連絡とってるんだけど繋がらなくて…」

「そ、そらるさん。私も今まふさんちの前にいます…」

「え…」

　
インターホンを押しても、反応がない。それを伝えるとそらるさんは無言になった。
少しの沈黙の後、幾分落ち着いた声が聞こえてきた。


　
「Aちゃん、これから俺達も向かうから。まふまふの家入ってくれない？」

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