coffee or milk 2nd

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「てかここめっちゃ雰囲気好き！」


『でしょ！私も好きなの、ここ』






さっきまでの暗くて重い、世界の下のどこかの話しが嘘みたいに

そこらに存在する明るい話へと変わってた。



多分これも剛典の話術みたいな感じなんだろうな。







何の意味もなくニコニコと笑う顔は、それを向けられているこちらまでもつられてしまう。

というかつられない人はいないと思う。



だからこそ、

その笑みが消えた時が怖いのだけど。





同じ世界にいる者同士

その全貌はよく分かってる。




でもそれに耐えきれる芯は人それぞれ違うみたいで。







アキラと私が違えば、
私と剛典も違う。






なのにこうやって平行感覚なのは、
剛典のおかげかな。








「マスターもイケてるし？」


『あはは笑 だって！』





マスターも満更でもなさそう。


マスターが小さく笑った時にだけ浮かぶ、彫りの浅いエクボが浮かんだのが見えた。

照れてる証だ。






『マスター照れてる』


「うそっ。あ、ホントだ」




二人だけの秘密話のように顔を寄せあって、クスクスと笑い合う。







やっぱり、凄い人は行動一つ一つが凄いんだ。


自然と人を打ち解けさせる何かが身に付いてるんだ。




アキラと飲んでる時みたいに笑えてる自分をグラスで見て、そう思った。









「、あーのさ！」


『ん？』


「今度、、どっか行こ？」


『...え？』





必死の抵抗、とでも言うように「予定が合えば！だよ？」と両手を使って弁解してくる剛典




でも最終的に

シュンとした表情で「やっぱダメ？」ってきた。





『予定が合えば！ね？笑』


「やったっ！」









わざわざ
眠らなくてもよかったみたい。


こうして普通に話してる自分がいるし、何も普段と変わらない。

むしろ良いくらい。





平常心、って言葉

ぴったりかも。




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