coffee or milk 2nd

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まさか、

まさかここで会うなんて。






何も変わらない日々を繰り返していたはずなのに、あなたはこうやって現れた。


私の気持ちを見透かすように、
私の箱の開け方を知っているかのように。





ポーンという音が鳴って、エレベーターに乗り込んだ瞬間、すぐに分かった。

携帯の光なんて視界に入らないくらい。




「A、」


『...っ臣さん』









何でこの瞬間の、このエレベーターに私は乗ったのだろう。

何で階段で行かなかったのだろう。


何で、何で...いつもより高いヒールを履いてきてしまったのだろう。





おかげで臣さんと目線はほぼ変わらないし、

距離がぐっと近くなる。




今日の音楽番組で共演することは頭に入っていたから、覚悟はしてた。


絶対に私の中の箱を開ける人が現れるだろう、と。




でもまさか、

あなたなんて。
箱の中にいるあなた自身に開けられるなんて。



...思いもしなかった。


普通に出来る。大丈夫。






『おはようございます』


「おはよう」


『なに、、食べてるの？』


「え？あ、あぁ朝飯」


『ふーん』


「食う時間あったら寝たいって人だから、俺」


『前も聞いたよ』







はやく


何でこういう時に限ってエレベーターは遅いんだろう









、、無性に甘いものが飲みたい。



...ホットミルク

そう、ホットミルクが飲みたい。

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