KZ お泊まり会！！！

奪われたくない ページ22

上杉side
若武の皿洗いが終わるまで
みんなでゲームしようぜって七鬼が言った
立花は

「ルールわからないから隣の部屋で
　本読んでるよ」

って言って出てった

じゃ､俺も数学したい
と言おうとしたところで
美門にやられた

「男子は全員参加だな」

くそ、なんでだよ

そう思ってたら黒木に

「男子だけなら
　みんなで恋バナ出来るぜ」

って言われた
今までは恋バナに夢中になるのは
女子だけだと思ってたんだが
立花と出会ってからは
変わったんだ

そうして恋バナが始まった
ゲームやるってのは嘘だったのかよ
でも数学しなくてよかった
そう思っているうちに俺に話が回ってきた

「上杉！お前は？」

なんのことだよ？

「お前はどう言う女が
　好きなのかっつー質問だよ」

「話聞いてないのかこのアホ杉」

美門､若武の真似しないほうがいいぜ
若武みたいな
かっちょわりーやつになっちまうぜ

っていうか立花みたいなのが好き
ってお前らに素直に言えるもんかよ

だから遠回しに言った
「天使みたいなやつ」

「フーン
　お前にとって立花って天使なんだ
　じゃ彼女じゃないから
　俺が奪ってもいいよな」

砂原､一生恨むぞ

「あ、アーヤだ」

え？

アーヤside
若武の皿洗いが終わるまで
みんなはゲームをしていた
でもゲームしてるわりには結構静かだったな

私はルールがわからないから
隣の部屋で本を読んでいた
部活で書く小説の参考になるかと思って
でもね全然アイディアが浮かばない
ダメかぁ

だから気分転換に隣の部屋に入ってみた
ん？ゲームをやってない？

「俺が奪ってもいいよな」

砂原は何を奪おうとしてるんだろう
上杉君が砂原を睨む目が怖い､恐ろしい

そう思った時黒木君が

「あ、アーヤだ」

って言ってみんなが慌てた
なんで慌てたんだろう

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