悪女に嵌められたけど最推しだけは信じてくれました

33話 ページ39

エペル「おめ、大丈夫が！？」






『……へ、あ、え？』








え、どういうこと？








確か私は誰かに背中を押されて、鍋の中に落っこちそうになって…








そしたら、エペル君が私を助けてくれて







で、今、私はエペル君に抱き抱えられてて…









エペル「今押すた奴誰だ！死ぬがもすれねがったんだぞ！」







目の前にはグツグツと煮えたぎる鍋。







もしここに落ちてたら…。背筋がヒヤリとする






ﾓﾌﾞ「わ、悪かったよフェルミエ…たまたま当たっちまっただけだからよ…」







エペル「たまたま！？たまたまで済む問題でねだべな！！」







『え、エペル君…恥ずかしいから一旦下ろして…』







周りにも続々と人が集まってきて、もうカオス状態。だ、誰か助けて…







クル「bad boy共！！何をしている！！！」






『クルーウェル先生！！』







騒がしい様子に異変を感じてやって来たクルーウェル先生は、こちらを見てギョッと驚く。








クル「何があったんだ！？」







そりゃ驚くだろう。女を抱えた男が人と言い合いをしているのだから。








エペル君に下ろしてもらって私が一通り説明すると、クルーウェル先生は怒った様子で







クル「何をしているんだ！人が一人死ぬかもしれなかったんだぞ！？」







と私を押した男子生徒に言っていた。







クル「とにかく！授業は一旦中止だ！そこの仔犬！学園長室に来い！」






ﾓﾌﾞ「そ、そんなぁ！！」






クル「あとA！万が一の為に一応その仔犬と一緒に医務室に行ってこい！」







『え？』





クルーウェル先生が指差している方向に居たのはエペル君だった









エペル「……それじゃあ、行こっか」





『う、うん…』

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