オトコトモダチ

デート2 ページ25

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ピッと、バスカードが小さく鳴って、数段のステップを下りる。


「おつかれさま^ ^」

「え？リョウク？」


そこには、優しい笑顔のリョウクが、何故か待っていて。


「早く着いたから迎えに来た。
…って言いたいところだけど、本当はAからのLINEの反応見て、ここまで迎えに来ようと狙ってた。笑」


なんて、
大人のくせに照れるように笑うからズルい。


「それ言っちゃうの？笑」


そのままさりげなく手を繋がれて、歩き出す。


「一回やってみたかったんだ。笑
ほら、よくドラマであるだろ？」

「確かに。ベタだね。笑」


少し見上げると、目が合って。
にっこり。微笑んでくれる。

テクはもう少し首を傾けないと目は合わないし、目があっても微笑むなんてありえない。

なに見てんだよ、あ、見惚れてたんだろーイケメンだからなーーーはははは！

なんて、ふざけるに決まってる。笑


「そういえばさ、ハニちゃんから聞いた？今度４人で旅行行こうって」

「うん！聞いた^ ^
私、彼氏と旅行ってしたことないから楽しみ♪」

「え？」

「あーーー驚いてる！
リョウクはあるんだーー！！」

「あはは！Aよりいくつ年食ってると思ってるの。笑」

「なにそれー聞きたくないーそんなのー」

「はは！…じゃあテギョン君とは？」

「テクと旅行〜？
んー…ふたりで泊まりでどこか行ったりはさすがにないかなー。
ほら、仕事柄まずいでしょ？笑
あ、でもデビュー前にみんなで釜山まで遊びに行った事あるよー♪
みんなでBBQしてー川で遊んでー…あ！海でカモメに追いかけられたりー！だってテクとチャンソンがお菓子ばっかり食べてるから！笑
楽しすぎて帰りの電車なくなっちゃって、みんなでウヨンのお家にお泊まりしたんだったー笑
もうずっと前の話だけどね^ ^」

「楽しかったんだね。笑
A子どもみたいな顔してる。笑」

「あ…///」


何言ってるんだろ…恥
大人なリョウクに釣り合うように、素敵オトナ女子を目指してるのに…←


「そういう無邪気なところも可愛いんだからいーよ^ ^」

「…えへへ///」


もうすぐリョウクと付き合って半年。
だけどまだ、新鮮な気持ちでいられる。

優しくされて、可愛がられて、女の子扱いされて。
それがくすぐったくて、気恥ずかしくて、だけど嬉しい。

リョウクといると、自分が“理想の恋愛の主人公”になったようで、気分が良いんだ。



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