17，接近 ページ22
『あの、ここいいですか？』
俺は人ごみをすり抜けてリドル・ローズハート…めんどくさいからリドルくんでいいや、の側に行った
彼は一人で昼食を摂っているようだったから、お互いの顔が見える向かい側の席を指差してそう問う
「君は誰だい？ポムフィオーレ寮生のようだけれど…」
『僕はA・シルウァーヌと言います。席が空いていなかったので声をかけてしまいました。ご迷惑でしたか？』
「いや、そんなことはないよ。どうぞ」
『ありがとうございます！』
俺は人当たりのいい笑みを浮かべて正面に座り、パスタを食べ始める
ルールに厳しい彼なら、ハートの女王の法律第271条「昼食後15分以内に席を立たねばならない」も守るはず
あまり時間はない。食事を摂りながら話してみようかな
『えっと、あなたのお名前は？』
「ああ、申し遅れてしまったね。ボクはリドル・ローズハート。ハーツラビュル寮の寮長だ」
『寮長さんなんですか！すごいですね』
「いや、そんなことは…」
『いえいえ、NRCで寮長なんてすごいですよ！』
謙遜されても押せば認めるってじいちゃんが言ってた()
けれど、彼の反応は予想外のものだった
「…ボクは普通の努力をしていただけだ。誉められるほどのことじゃない」
本当にあっさりとそう言った
…うん、絶対この人の家厳しかったな
寮長になれるレベルの努力が当たり前とか…どんなスパルタ教育されたんだよ
有力な情報を手に入れられたな
『普通の努力ができるのもすごいと思いますよ』
「…君は努力をしないのかい？」
彼は訝しげにそう言った
努力してない？そんなわけねぇだろうが
『まあそこそこに。成績はあまり高くないと思いますが、それなりの努力はしているつもりですよ』
「へえ… ん？思いますが、とはどういうことだい？」
よし、狙い通りだな
『僕、今日ここに転校してきたんです。だからよく分からなくて』
少し微笑んでそう言うと、彼は納得したように頷いた
「ああ、転校生だったのかい。だからボクが寮長だと知らなかったんだね」
『そうなんです』
「学年は？」
よっしゃ来た、同級生だし覚えてもらえるだろ
『二年生です』
俺がそう答えるとリドルくんは少し驚いたようだった
「同級生なんだね。何か分からないことがあったらボクが助けてあげよう。」
『いいんですか？』
「寮長たるもの、他寮の転校生くらい助けてあげられないとね」
『ふふ、ありがとうございます』
うん、これは良好だ
かなり上手くいってるんじゃないかな
俺はまたパスタを口に運んだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 207人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
“ 哀 ”しか識らなかった少女は異世界で“ 愛 ”を識る
【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる Event Story16
今日も今日とて君しか勝たん！3【アイドルパロ】
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
共喰い@誰か・・・私に宿題の答えを・・・・(プロフ) - 面白いですね！更新頑張って下さい！ (8月11日 19時) (
レス) id: 6f0674a1a0 (このIDを非表示/違反報告)
竹原洸(プロフ) - momoakiyamaさん» ﾋｪありがとうございます…！お互い頑張りましょ！ラギー先輩は、はいもう可愛いです。 (2022年8月22日 8時) (レス) id: de670ee21e (このIDを非表示/違反報告)
momoakiyama(プロフ) - 更新お疲れ様です！俺も今更新を頑張っているのでお互い頑張りましょうね！後、ラギー先輩可愛いっスね...！ (2022年8月17日 15時) (レス) @page19 id: e1debee22f (このIDを非表示/違反報告)
鏡の魔女ミロワール(プロフ) - 洸さん» いえいえ！大丈夫ですよ！ (2022年4月17日 10時) (レス) id: ea02e12f92 (このIDを非表示/違反報告)
洸 - まだラスト決めてないんですけど、それ面白そう…！最後の最後まで迷うかもです。すみません。 (2022年4月17日 8時) (レス) id: 2f1dccb094 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瑞悠 x他1人 | 作成日時：2022年4月16日 14時
