“おしりぺんぺん”か…？（正門/空野）6 ページ45
(猪狩side)
正門「約束破った子はどうなるん？」
また厳しい顔に戻った。
『…！』
Aが後退って、優斗の後ろに隠れて、
両手でお尻を隠した。え…？
正門「A、ちょっと話あるから。
こっち来なさい。」
強めに言って、
Aの腕を引いたら、
Aは、何か察して途端に半べそ。
『いやや…っ！行かへんっ…！』
正門「アカン。来なさい。」
『イヤ…！いややいややっ…！』
半べそで騒いで腰引いて足突っ張って
引っ張られないようにしてるAを
正門が慣れた調子で軽々と抱っこした。
Aを抱えた正門の背中が遠ざかる。
『…っおしりぺんぺんイヤやってぇぇ…っ』
そのまま、控室に向かって早足で歩いていって
遠ざかっていく正門の
後ろ姿を見てたら、
途中で腕の中でイヤイヤって暴れるAに
「いい加減にしなさい。」って
手を振り上げてAの尻を結構な勢いで
ベシッと叩いたのが見えた。
『ひぃっっ』って短い悲鳴のあと、
遠くにいくAの幼い泣き声が聞こえる。
『ごめんなさいっもうせえへんっ
ごめんなさいっまさかどくん〜っ』
泣き声は控室に入って消えてったけど。
「あー…怒られるね、あれは」
「正門くん案外厳しいんだ」
「ってか、お尻ペンペンなの？お仕置き。」
「ぺんっ、ぺんっ、ってされるの？今から」
「ふふっ、かわいい…」
「子どもだなぁ」
みんなそれぞれ勝手なこと言って見てたら、
俺はスタッフさんに話しかけられて、
衣装の小道具1個、控室に置いてきたことに気づいた。
あー、取り込み中のとこ、取りに行かなきゃ。
(正門side)
Aがいつも以上の嫌がりよう。
控室に運ぶまでも
『おしりぺんせんといてぇっ』
ってめそめそ泣いてジタバタしとった。
楽屋に着いたら、
正門「なんで怒られとるかわかるやんな？」
って念のため、Aを目の前に下ろして確認。
『ボール…っ…っあそんだアカンとこでっ…っ
あそんでっ…っまどっ…わったぁ…っっ』
正門「やんな。遊んだアカン言うて約束してたやんな」
『…っでもゆうとくんがっ…とらんかったからぁぁっ…』
正門「こら、優斗のせいにするんやない。Aが約束破ってあっこでボール投げたんが悪いんやろ。」
『だってぇぇ…っ』
正門「みんなに迷惑かけて。アカンで。
お尻出し。」
手近の椅子に座って呼んだら、
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作者名：めぐみ | 作成日時：2023年9月16日 23時
