１４５話 ページ15
「太輔、ありがとな。」
どうしようもなく感謝を伝えたくて、花火を見ながらつぶやくようにそう言った私に太輔は照れたように微笑んだ。
「私は本当に幸せ者だ。太輔といるといつも穏やかな気持ちでいられるし、今まで感じたことのない幸せを感じられる。本当にありがとう。」
最後の花火の光が消え、太輔は私の手を引いて立ち上がった。
F「もう、あんまり急に嬉しいことばっか言うの反則。」
それだけ言うとどこかに向かって歩き出した。
どこに行くのか聞いても何も言ってくれず、ただ歩く。
やっと太輔が立ち止まったのはリトルマーメイドのお城も、アラジンの宮殿もキレイに見える真ん中あたりのところだった。
F「A大事な話があるんだ。」
緊張した面持ちでそう切り出すと太輔は真面目な少し低めのトーンで優しく話し始めた。
F「俺さ、Aに出会えてホント良かったと思ってる。毎日幸せだし、おかげさまで最近仕事の調子もいいんだ。前にAは俺たちの住む世界が違うって言ったことあったよね？あれ、否定はできないけど、でも違う世界の二人が一緒にいられないなんてことはないんだよ…。なんで今ここにいるかわかる？リトルマーメイドは人魚と人間、アラジンは王女様と貧しい青年って関係から物語は始まるんだ。最初、住む世界は違っても未来は一緒にいられる。俺たちだってそうだと思いたい。俺はこれからもずっとAのそばにいたい。」
そう言って太輔は私の手を取り、指輪をはめた。
右手の薬指に光る指輪。
かわいらしいティアラの形できれいなアメジストが輝いている。
「太輔…」
F「見て、お揃い。」
そう言って自分の右手のリングを見せながら笑う太輔の顔がだんだんと滲んでいく。
F「大好きだよ。いつか左手にはめられるように、俺頑張るから。」
私の頬を伝う涙をそっと指で拭い、太輔は私に甘く、優しいキスをした。
「太輔のバカ…」
そんな可愛くない私の言葉にも笑って頭をぽんぽんとなでる。
「だいすき…」
F「俺の方が絶対大好きだから。」
恥ずかしさをこらえて気持ちを伝えたのにいとも簡単に俺の方がなんて言って私を抱きしめる。
このストレートな愛情表現にはきっといつまでたっても勝てない。
ロマンチックな音楽と景色。
夢の国はやっぱり夢の国だ。
素敵な時間をありがとう…
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柊李(プロフ) - Meriさん» おひさしぶりです！え！？私の小説の話！？照れちゃいますよー(*´∀｀)でも嬉しいです！お友だちにも読んでもらえてたらまた感想待ってますって伝えてくださいねー？笑 (2014年3月8日 2時) (
レス) id: fb1814c5b7 (このIDを非表示/違反報告)
Meri(プロフ) - おひさしぶりです！今日、丁度学校でこの小説の話してたんだよ！私、この小説超好きだし、柊李さんも大好きだから、勝手に紹介しちゃいました…勝手にごめんなさいm(__)m (2014年3月5日 17時) (レス) id: be4ef41272 (このIDを非表示/違反報告)
柊李(プロフ) - Meriさん» ずっとお待たせしてごめんなさい（；^ω^）どうか見捨てず、待っててもらえたら嬉しいです！ (2014年3月5日 9時) (レス) id: dbd8b4432c (このIDを非表示/違反報告)
Meri(プロフ) - 最近、更新なくて寂しいよ(>_<)更新頑張って（逆にプレッシャーになってたらごめんなさいm(__)m） (2014年2月23日 19時) (レス) id: be4ef41272 (このIDを非表示/違反報告)
柊李(プロフ) - KFT2さん» バレンタインの方も読んでいただいたんですね！ありがとうございます(*´ω｀*)太ちゃんのはやはり私の溢れんばかりの愛が込められているからでしょうか？笑 (2014年2月16日 1時) (レス) id: dbd8b4432c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊李 | 作成日時：2014年2月11日 19時
