＃１８．大きな手 ページ18
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「嵐さん入りまーす！」
音出しを終えて準備が整った頃
スタッフさんの声が響いた。
いよいよ…と、ドキンと胸がなる。
初めての経験に
どうしよう、
ドキドキが聞こえちゃうんじゃないかな、
どうにかバクバク鳴る心臓を抑えなきゃって
大きく深呼吸した。
そんなわたしの様子に気づいた先輩は
「お前なら大丈夫」
って
頭にポンと手を置く。
先輩の、
暖かい、大きな手。
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「「よろしくお願いしまーす！」」
すぐに入ってきた嵐の皆さんは
口々に挨拶をしながらモニターのところに移動していて
いろんな確認をしている様子だった。
私たちも
セットの立ち位置に移動する。
嵐の皆さんも
セットに移動してきて。
思わず相葉さんに目がいってしまう。
あぁ、こうやってみると
改めてかっこいいんだな…
わたしが知っている柔らかな雰囲気とは違って
黒い衣装に身を包んだ相葉さんは
ものすごく色気のある男性って感じだったから
ちょっぴり戸惑ってしまった。
「じゃ、一度リハいきまーす！」
〜♪
合図とともに呼吸を合わせ
音を張る。
うん、いける。
「はい、ストップ！！」
曲の半分くらいで一度全体を止められて
再度確認事項の伝達があったら
いよいよ本番とのこと。
演奏にもドキドキするけど、、、
目の前での真剣な表情の嵐さんたちが
ちゃんと踊りやすいように・・・
歌いやすいように・・・
緊張する体を沈めようと
大きく息を吸い込んで。
あたまのなかではそんなことを考えていた。
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作者名：miho | 作成日時：2017年2月15日 9時
