音と風の物語【Ｊuｎ.Ｍ】 (ページ16)

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＃１６．どっかでみたような－Ｊｓide－ページ16

―ＪSide―

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『なに、相葉ちゃん、ナンパ失敗？』

「違う違う！！」

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リハが終わってメンバーがそれぞれ帰った後

簡単な打ち合わせをして外に出たら

相葉ちゃんが女の子と話してた。

知り合いかなって思って近くにいこうと思った時

・・・あれ、帰っちゃうんだ。

「あ、ねぇ、ちょっと待ってよ！」

って
相葉ちゃんが大きな声で呼び止めるけど

あの子は全然振り返らなくて。

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『ふーん、小柄な女の子だね。
ああいう子がタイプだったっけ？』

「だから違うって、ナンパじゃないの！」

慌てて否定する様子が一生懸命で

くすって笑ってしまう。

そうこうしてるうちに

あの女の子に声をかけた理由を語りだした。

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ふぅーん。

そういえばこの間飲んだ翌日、相葉ちゃん女の子にぶつかって家まで送ったって言ってたっけ。

あの時の女の子と

またこんなところで偶然会うなんて

そりゃお互いびっくりするよな。

『だからって、逃げられちゃったら。。。

こりゃ相当怪しまれてるね。』

「やっぱり？なんか目がおびえてたっていうか、、、」

『まー、連絡、しない方がいいんじゃない。

相葉くんもそう簡単に連絡先とか交換しない方がいいよ。
どこからどう流出するかわかんないんだから』

「うーん、でもなんか申し訳なくてさ？」

相葉くんは
人見知りなくせに人懐っこい部分もあったり

この柔らかな雰囲気が周りを和ませてくれるんだけど

どうも危機感が足りないというか(笑)

警戒心を持ち合わせてないから

たまに心配になる。

・・・それにしても、あの子、、、

どっかでみたような。。。

小柄で

楽器を担いでて、、

なんとなく後ろ姿にも見覚えがあったけど

・・・気のせいかな。

『それより、他のみんなはもう帰った？』

「うん、マネージャーたちが送っていったよ。」

『そか。んじゃ、俺今から友達と待ち合わせだから。』

「あぁ、気を付けてね！」

『相葉くんも。おつかれ。』

すっと手をあげて別れたら

俺は、もうとっくに始まってるであろう友達との集まりに

急ぎ足で向かった。

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