音と風の物語【Ｊuｎ.Ｍ】 (ページ2)

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＃２．衝突　-Ｍside- ページ2

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撮影が終わって

スタッフたちと一緒にロケ地近くの小料理屋に立ち寄った。

珍しく、松潤と二人のロケで、
またこれはこれで進行に気を使ったりするものだ。

雅「今日はなんか疲れたなぁ、」

潤「相葉くんでもそんな日あるの？」

雅「失礼な！あるわいっ、」

松潤の失礼な言葉を笑顔でかわし
小鍋をつついた。

最近は仕事がハードで
個人でもたくさん任せてもらえるようになってきたから
とってもありがたい。

たまにこうしてメンバーと一緒に仕事させてもらえると
ほっとしちゃうんだろうな、
気を使いつつも
長年一緒にいる安心感っての？

ゆっくりするこの時間に

きゅうに疲れが出たりするもんだ。

30も半ばになると
体力も変わってくる。

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案外早い時間に食事を終えて

いつもならそのあと流れて行くんだけど

潤「相葉くん疲れてるみたいだし、」

って

珍しくその日は解散することになった。

雅「ごめんね、」

潤「別に？」

こんな時は気配り上手な松潤、
俺の申し訳なさそうな顔をちらりと見ただけで

タクシー呼ぶわ、って

手配をお願いしに行ってくれた。

潤「すぐ来るって！」

雅「ありがとう、俺通りに出とくね！

じゃ、お先！」

そういってみんなに手を振ると

エンジニアブーツに足を通して

暖簾を押しだすようにめくる。

思わず両足でジャンプするように
店の外に踏み出した。

「！！きゃ、」

雅「わっ、」

な、なんだなんだ

いってぇ、

何が起きたかわからない頭で

痛みの走った腰をさすりながらあたりを見回す。

すぐ目の前に

大きな荷物を背負った小柄な女の子が

同じようにひっくり返っていた。

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あっ、

俺、店を飛び出したと同時にぶつかっちゃったんだ、、、

雅「ご、ごめんなさい、大丈夫？」

道路に散るバッグの中身。

たくさんの書類と

荷物が

トートバッグから飛び出して

痛みをこらえるように立とうとする女の子に

慌てて駆け寄って手を差し伸べた。

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