必要な休暇 ページ29
A「…あ、えーと…」
ハンジ「あっはは！冗談だよ！
そのためにここを案内したわけじゃないんだ。」
A「え…？」
ハンジ「ほんとAって、
普通の女の子だよね。」
A「普通の女の子…ですかね。」
ハンジ「強いて言うなら、精神年齢の高い
礼儀の正しい女の子って感じかな。
まぁ今のところは…だけど。」
人を観察して人の心を読み、
気を使いながら生きてきたせいで
精神年齢が同年齢より高いことは自覚していた。
普通という言葉は、嬉しいような悲しいような
何とも言えない気持ちになる。
A「なるほど」
ハンジ「納得いってない顔つきだね。」
A「悪い意味での普通の捉え方をすれば
その通りだと想います。
私は戦闘力や人間性全てを通して
みなさんが期待しているような人間ではないです。」
ハンジ「そうなの？」
A「はい。巨人と戦うことが怖いとか、
死ぬのが怖いとかではなくて。
私のこの性格は…兵士に向かないと思うんです。」
ハンジ「君の性格？」
A「調査兵団って、
いい意味で普通じゃない人が
集まってるじゃないですか。
でも私はそういう面では普通なので、
まだ覚悟ができてないです…」
ハンジ「……。」
A「自分の選択や行動で仲間が死んでしまうことを
想像すると…まだ自分の意思に自信が持てなくて」
ハンジ「そういうことか…」
A「強くなりたいと…
変わりたいと強く思っています。
ですが今の私では自分どころか、
皆さんを殺してしまう可能性もあります。」
ハンジ「…そう。君の言いたいことはよくわかった。
君は調査兵団勧誘者の中でも最年少だ。
戦闘技術も人並外れてるし、
まず巨人が怖くないなんて13歳は
いい意味で普通ではないよ。
こんな狭い壁の中でも君と出会えたのは嬉しい。」
A「…やっぱり調査兵団の方達は、
この壁の中が狭いと感じるんですね。」
ハンジ「そりゃそうさ！だって気にならない？
外の世界は未知な事がいっぱいなんだ。
もうワクワクしちゃうよね！？」
エレンやアルミンも、こんな風に目を輝かせて
同じようなことを言っていたの思い出した。
あの3人が今ここにいたら、どんな顔するかな…
私だけ抜け駆けで調査兵団になるのも気が引けてきた。
ハンジ「まだまだ巨人の生態も
無知な事が多いしね！
巨人を捕獲して徹底的に調べるんだ！」
A「捕獲！？
そんなことができるんですか！？」
ハンジ「する予定だよ！
今度エルヴィンに交渉しにいく！」
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音 - 読んでいただきありがとうございます！！頑張ります！！！ (2020年12月20日 11時) (
レス) id: 9804a0383a (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ(プロフ) - 面白くて、今後の展開がすごく気になります！更新頑張ってください！！ (2020年5月12日 14時) (レス) id: 80032df402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音 | 作成日時：2016年12月3日 17時
