特別な人 ページ26
キース「あぁ…当然だ。
誰もがバカらしく思うだろう。
わざわざ壁の外へ出て、
巨人に喰われるだけの…
A「何言ってるんです？
誰よりも賢くて勇気があって
かっこいいじゃないですか！」
キース「…なっ」
A「だって調査兵団の紋章って
自由の翼…ですよね？自由を求めて戦う兵士達。
私はどの兵団の紋章よりもかっこよくて、
特別に見えます。」
キース「……。」
A「私は壁の中が狭いだなんて
感じたことはなかったです。
この平和な壁の中で送る一生の人生のうちに、
出会えない人間だってたくさんいる。」
キース「それが凡人の考えだ。
世界がどれほど広いかなんて、
考えたことがないんだ。だから幸せでいられる。」
A「その通りです。
私は人に愛されれば、それでよかった。
私を必要としてくれる人がいることが
何よりの生きがいだった。
だから私は、必死に人に好かれる
努力をしたんです。
そしたら…その努力は報われ、
みんなが私を必要としてくれた。
悪い気分ではなかった。」
キース「それがお前の…生き方なのか」
A「はい。でも、
ある人に出会って変わったんです。」
キース「ある人…？」
A「…幼馴染の友人です。名前はエレン。」
キース「エレン…エレン・イェーガーか？」
A「はい！知ってるんですか！？」
キース「厳密に言えばエレンの父親を知っている。
そうか…息子も、そうなのか…」
A「え…息子もって…
イェーガー先生も、そうなんですか？」
キース「あいつは…特別で選ばれた奴だ。」
A「特別…」
キース「……あぁ。」
A「特別って、
いいことばかりではないと思いますよ。」
キース「…まぁ、そうだろうな。
その言葉が重荷になることも…」
A「それもそうですけど、
普通じゃないって…辛いこともあります。」
キース「…お前は、特別なのか？」
A「…私は」
私はさっきから何を言ってるんだろう。
疲れているのか…
なんだか自分が2人いるようだ。
キースさんの言う通り、
休んだほうがいいのかもしれない。
A「すみません。
偉そうなことをベラベラと…
なんだか今の私、少しおかしい。」
キース「いや…気にするな。
あんな事があった後だ。」
A「あんな事…そうでしたね。
あの…キースさん、ハンネスさんは無事ですか？
エレン達も心配で、私…」
キース「今はひとまず…ここで休暇をとれ。」
A「いや…でも、今すぐ知りたいんです。
私は大丈夫です！」
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音 - 読んでいただきありがとうございます！！頑張ります！！！ (2020年12月20日 11時) (
レス) id: 9804a0383a (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ(プロフ) - 面白くて、今後の展開がすごく気になります！更新頑張ってください！！ (2020年5月12日 14時) (レス) id: 80032df402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音 | 作成日時：2016年12月3日 17時
