特別な人 ページ25
それにAの
家はかなり壁に近くて、
あの場所からかなり距離があった。
Aに出会う前に、
その人は巨人にやられてしまったんだろう…
エレン「ミカサの言う通り、俺は…
自分のことすら守れなかった。
いつもミカサに助けてもらってた。
俺は…弱い！！！」
アルミン「エレン…」
エレン「母さんも…好きな奴も守れなかった。」
アルミン「…っ」
受け入れきれない。
A…本当に、
巨人にやられてしまったのか？
君は弱い僕に…強いと言ってくれた。
僕のように強くなりたいと言っていた。
でも僕は強くなんてない。
ずっとミカサやエレン、そして君にも助けられた。
助けてもらったことしかなかったよ。
いつも僕やエレンの話を、
笑顔で興味深そうに聞いてくれたA。
あの時間は僕にとって、
唯一素直に楽しいといえる時間だった。
なんで君だけなんだよ…
僕はもっと…君と話したいこと、たくさん…
アルミン「…くっ！！A…」
その後僕とエレンはその場で、
何も言わずに静かに涙を流し続けた。
ーーーーーーーーーーーー
Aside
エルヴィン「いい返事を待っているぞ。」
A「……はい。」
『ガチャッ』
…さすがの私も、
今の状況を理解しきることができない。
調査兵団に入団しないかと言われ、
今すぐに答えを出すことができなかった。
本当に現実になるとは思っていなかったな…
それも、こんなに早く。
調査兵団になりたいとは言っていたし、
壁の外に出てみたいし、強くなりたい。
でも、まだ心の準備ができてない。
それに今あの装置をもう一度
使ってみろと言われても、
使いこなせる自信がない。
そして…今何よりあの3人が心配だ。
『ガチャッ』
A「あ…キースさん。」
さっきいた部屋に戻ると、
キースさんが窓の前に立っていた。
キース「…早かったな。
調査兵団への勧誘でもされたのか？」
A「はい…ですが、
すぐに答えは出せませんでした。」
キース「それが普通だ。
今まで何人の兵士が命を落としてきたことか…」
A「……。」
キース「私は…特別なんかではなかった。
選ばれたものなんかでは…」
A「…キースさん？」
キースさんは窓の外をずっと見ながら、
小さい声でつぶやいていた。
団長…か。それも調査兵団の。
A「私にとって、
調査兵団の兵士ってだけで特別と感じます。」
キース「…？」
A「人類のために心臓を捧げ、
壁の外に自ら出て巨人と戦うなんて
誰もしようとしないじゃないですか。」
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音 - 読んでいただきありがとうございます！！頑張ります！！！ (2020年12月20日 11時) (
レス) id: 9804a0383a (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ(プロフ) - 面白くて、今後の展開がすごく気になります！更新頑張ってください！！ (2020年5月12日 14時) (レス) id: 80032df402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音 | 作成日時：2016年12月3日 17時
