強くなるために ページ20
私は無我夢中で、
ただひたすら
この巨人を切り刻んだ。
おばさんが死んだとか、
家が潰されたとか。
そのわけもわからない現実を
すぐに受け入れられなかった私は
何も考えることができず、
ただ体だけが勝手に動いていた。
この感情は
なんと表せばいいんだろう。
怒り？悲しみ？悔しさ？
そんな単純な言葉で表せていいのか？
A「はぁ…はぁ…」
私の体は、
巨人の返り血で真っ赤に染まっていた。
そして、蒸気のようなものが出ている。
調査兵団「……お前、何者だ。」
さっき私を助けてくれた調査兵団の男が、
目を丸くして私を見てる。
『ドシンッドシンッドシン…』
調査兵団「まずい…また次の巨人が来る。
おい、行くぞガキ！」
『ズキッ』
A「うっ…」
またいつもの頭痛が走る。
そしてだんだん意識が遠くなる。
私は1人…家族をまた失った。
？「リヴァイ！！こんなとこで何を…
これは、お前がやったのか？」
リヴァイ「いいや違う。
やったのは、このガキだ。」
？「な、なんだと…？」
A「……はぁ…はぁ…あ、貴方は…」
目の前がぼやける中、うっすら会話が聞こえる。
あの人は…あの時、団長さん？
見覚えのある兵士の顔を見た瞬間、
意識が遠のいた。
ーーーーーーーーーーーー
Aside
『ドンドンドンッ！』
男「おい！出てこい！！
閉じこもっても無駄だ！」
A「……。」
女の人「窓から逃げるのよ…A」
A「……。」
女の人「逃げるのよはやく！！」
なんだ…これ。
血だらけの女の人が、
ドアを必死に押さえながら私に逃げろと言う。
A「……。」
女の人「私とはここでお別れ。
わかっておくれ。A。
一緒に遊んでやらなくて…
一緒にいてやれなくてごめん。
産んでしまって…ごめんね。」
A「……？」
女の人「…きっと出会えるから。
生きてさえいれば、きっとお前を
愛してくれる人に出会える！！！
だから決して、生きることを諦めないで！！！」
『ドンドンドンドンっ！！！』
男「開けろ！！！いい加減に出てこい！！」
A「何を…言ってるの？」
女の人「ぐっ…人を傷つけていいんだよ！！
自分を守るためなら！！生きるためなら！！
戦わなきゃいけない！！
戦うことをやめたら、そこでお前の負けだ！
死んだら、負けなんだよ！わかるかい？」
A「…負け？」
『ドカッ！！』
女の人「あっ！！」
男の人「くそ。逃げまわりやがって…
だがもうこれで終わりだ。」
A「……？」
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音 - 読んでいただきありがとうございます！！頑張ります！！！ (2020年12月20日 11時) (
レス) id: 9804a0383a (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ(プロフ) - 面白くて、今後の展開がすごく気になります！更新頑張ってください！！ (2020年5月12日 14時) (レス) id: 80032df402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音 | 作成日時：2016年12月3日 17時
