5.国語のせんせー ページ6
入学してから数日経って、今日は初めての国語。
国語はわりと得意な方だから、担当の先生は重要だ。
チャイムが鳴り終わると同時に先生が入ってきた。
？｢チャイムなったで〜。席ついてな〜。｣
ガタンッ
『いった』
前の席の木葉がイスを後ろに引き、私の机にあたった。
木葉の反応は先生の顔を見たら納得した。
？｢国語担当のトントンや。皆よろしくな〜。｣
職員室で会って、木葉がかっこいいと言っていたあの先生だ。
そのあとの授業は普通に受けた。
普通じゃなかったことと言えば終始木葉が固まっていたことくらいだ。
トン｢ほな、今日の授業はここまで。おつかれさん。｣
授業が終わり、木葉の隣に行くとなぜだかトントン先生がこちらにやってきた。
トン｢こないだちゃんと大先生に会えたかー？｣
こないだのこと気にしてくれていたみたいだ。
トン｢あぁ、よかったわ。えっと、、、名前まだ覚えてないねん｣
『あ、橘です。あと、』
｢た、高崎 木葉ですっ！｣
あ、フリーズ解除された。
トン｢橘さんと高崎 木葉さんやね、また次の授業でな〜。｣
この人、無自覚なんだろうな・・・たらしではなさそうだし。
『よかったな、木葉』
この｢やっぱりあの先生ヤバいね｣
そんな浮かれた話をしていたら、クラスの女子の話が耳に入ってきた。
女子1｢次の数学、小テストらしいよ〜。別のクラスの子がやったって〜。｣
女子2｢あ、それうちも聞いたー。でもめっちゃ簡単だったって。ある程度とれないと補習らしいけど｣
｢次、小テストらしいですけどAさん大丈夫そうですか？｣
コイツが敬語を使ってくるときは基本バカにしてるときだ。
だが、今はそれに腹を立てている場合でもない。
『大丈夫な訳がない。かなり、まずい。』
橘 A、高校最初のピンチです。
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作者名：華火 | 作成日時：2018年2月3日 13時
