13.共通の・・・ ページ19
入学してからなぜか、私と木葉(主に私)は鬱先生によく雑用をさせられていた。
ゾム先生の実験の翌日である今日も、である。
『鬱先生！！昨日大変だったんですよ！？』
うつ｢いや、ほんまに悪いとは思ってんねんで！許してや〜｣
『木葉もなんか言ってやってよ！ってか、なんで休んでんの！？』
今日任されたのはプリントを出席番号順に並び替える作業だ。
木葉はプリントの置いてない座席に座ってくつろいでいる。
｢いやぁ、そんなに人数いらないかなぁ〜ってww手際のいいAさんがいれば十分でしょw昨日はもう楽しかったからいいやぁww｣
うつ｢ほら〜高崎さんもこう言ってるしええやろ？怒ると可愛い顔が台無しやで？Aさん｣
そういって私の頭をポンポンと撫でた。
『元から可愛くないのでご心配結構です。さわらないでください、女たらし先生。あと、なんで名前でよぶんですか。気持ち悪いです。』
うつ｢相変わらず、手厳しいんやなぁ〜。名前は高崎さんにつられただけやで〜｣
｢Aさん、顔真っ赤www｣
笑いながらからかってくる木葉に言われて初めて、自分の心臓が高鳴っていることに気がついた。
男に免疫ないんやな〜とかなんとか言ってる鬱先生にも反応できずに考えた。
なんだ？この気持ち。
昔にもあったような。
そうだ、これは・・・。
prrrrr・・・prrrrr・・・
答えが出そうになったとき。着信音が聞こえ、頭が冷えた。
知らずのうちにうつむいていた顔をあげると、鬱先生がスマホを耳にあて、電話をしていた。
｢ねぇねぇAさん｣
『ん？』
いつのまにかそばに来ていた木葉に返事をする。
｢大先生のスマホのキーホルダー、Aさんが好きなやつじゃない？？｣
あれは！！！
『うさ○る！！！しかもコラボショップ限定ガチャガチャの！！』
電話を終えた鬱先生がキーホルダーを見せながら、
うつ｢うさ○る好きなん？僕も好きなんよ〜。｣
『私も家の鍵につけてます！！でも、本当は鬱先生がつけてる柄が欲しかったんですよ！違う柄しか出なくて、、、。可愛いからいいんですけど〜』
少し残念そうにいう私に少し考えた鬱先生が言った。
うつ｢ほんなら、交換せん？｣
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作者名：華火 | 作成日時：2018年2月3日 13時
