陸 ページ7
「行かないで」
「一緒にいて」
二人きりの部屋で、確かに彼は、私にそう言った。
時透くん、本当に心臓に悪い。
ほんのり色づいた彼の頬と相まって私の顔も赤くなる。
君の頬が赤い理由が、熱じゃなくて、もし、わたしだったらいいな、なんて。
それにしても、
毒舌で有名なあの霞柱に、
ツンデレのツンのほうしかないといわれているあの霞柱に、
「一緒にいて」なんて言われる日が来るとは思ってもいなかった。
ちょっと、見直したかも。
「…君、今失礼なこと考えたよね。」
「すみません。なんでわかったの時透くん。」
「君の思考回路なんて単純すぎて赤ん坊でも理解できるよ。」
「これでも取り柄、頭の良さなんですけど!?」
「へー、そうだったんだね。ふーん。」
ごめんなさい、前言撤回。やっぱり毒舌ツンツン美少年という認識はあっていたようです。雰囲気ぶちこわしだよ、時透くん。いや大本は私だけど。
「まあ、ツンツンツンツンツンデレの、君の希少なデレの部分を見させてもらったし、私もまだ、…と、時透くんと居たいとお、おもってるし、仕方ないからまだ一緒に居てあげ、る!」
「…ありがと。」
真っ赤な顔で言う私と、澄んだ顔の、君。
時透くん、
君にこの思いを伝えられる日はくるかな、
いつか、君に、振り向いてもらえるかな_____
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美雨音トウカ - ふゆさん» 申し訳ありません!!教えて下さって本当にありがとうございます…!へなちょこ作者で申し訳ないです。そして何度か読んでいただけてるだなんて、もう胸が嬉しさでいっぱいです…!本当にありがとうございます! (5月6日 9時) (レス) id: 212377e0a4 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ(プロフ) - 初コメント失礼します。とても素敵な作品で何度か読ませていただいています。ただ参拾弐が抜けているのでもし非公開にしてるなら公開お願いします🙇♀️ (5月3日 19時) (レス) @page33 id: 2415585283 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美雨音トウカ | 作成日時:2024年2月28日 23時