弐拾壱 ページ22
え
嘘、私なんかしたっけ?時透くんの癪にさわること。
自分でも時透くんの機嫌損ねるの得意だな、としみじみ感じる。
も、もしかして存在自体癪にさわる…とか?
いや、時透くんに限ってそれはない!はず!
そんな考えで頭がいっぱいになる。
今夜の生ぬるい気温が、体を包む。
そ、それとも、もしかして、
逢引のお誘、すみませんそれはないですね。
すると、時透くんの口から衝撃の言葉が。
「…腕、怪我してるでしょ。蝶屋敷行くよ。前に僕が怪我をしていることを隠した時、君、凄く怒っていたよね。僕も怒るよ。」
そして手首をひんやりとした肌で包まれ、無理矢理蝶屋敷に連行されそうになる。
また手掴まれた。時透くんの指が綺麗すぎて見ていられない。
…時透くんにならいくらでも怒られてもいいや。
そういえば時透くん、私が消毒されるの嫌なの知ってるのかな???
しのぶちゃんの消毒は本当に激痛である。効能は確かなんだけどね。
それと、何故彼は怪我をしていることに気がついたのだ。
私は完璧に隠せたと思っていたが、やはり柱様には隠せない。
「蝶屋敷なんか、い、行かない!うどん食べる!」
「…君、そんなに食い意地がはってたら、太るよ。それに、君が蝶屋敷の消毒が嫌だと思ってることくらいわかってるよ。本当に僕より歳上なの?」
「ふ、太っ!?」
流石時透様。やっぱり消毒嫌いということはバレていたらしい。
…………………あと、これでも一応、痩せてるほうなんだけどな?
「…筋肉つけないといけないし太るくらいがちょうどいいよ。そうだね、はやくうどん食べないと!じゃあ、蝶屋敷はいかないってことで!」
時透くんが大きな溜息を吐く。
「ほんと、面倒くさいね、君。歳下にこんなことされてていいの?」
次の瞬間、足が地面から離れた。
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美雨音トウカ - ふゆさん» 申し訳ありません!!教えて下さって本当にありがとうございます…!へなちょこ作者で申し訳ないです。そして何度か読んでいただけてるだなんて、もう胸が嬉しさでいっぱいです…!本当にありがとうございます! (5月6日 9時) (レス) id: 212377e0a4 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ(プロフ) - 初コメント失礼します。とても素敵な作品で何度か読ませていただいています。ただ参拾弐が抜けているのでもし非公開にしてるなら公開お願いします🙇♀️ (5月3日 19時) (レス) @page33 id: 2415585283 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美雨音トウカ | 作成日時:2024年2月28日 23時