お手伝い 漆拾捌 ページ3
思わず手紙を放り投げてしまった私に、不思議そうな顔をしている刀剣男士の皆さん。
歌仙さんが、私の行動をくすくすと笑いながら手紙を拾った。
「全く……。そんなに驚くことが書かれている、のかい……」
ざっと目を通した歌仙様。
たたえていた微笑はすぐに消え去り、驚きが残った。
そして、素早く私を捕まえると、皆様の前へと誘導した。逃げ出そうとする私の手首をがっちりと捕まえて、「姿勢を正す！」と背中をぽん、と叩かれた。
歌仙様が、手紙を読み出す。
「拝啓、我らがお手伝い様へ。
何も言わないで現世に下って済まないね。僕はどうしてもやらなければならない事があるから、どうか許して欲しい。
さて、僕がいない事で、きっとお前達は困るだろう。だから、審神者代理、という制度を適用することにする。
A、僕がいつもやっていたことは出来るね？出陣はしなくて構わない。手入れはまだ教えていないからね。
でも、それ以外ならできるだろう？
僕が留守の間、本丸をしっかりと守ってくれ。
……と、言うことだ」
「無理です、私には出来ません」
「A、主命だよ。やりなさい」
主命、そう、これは主命だ。
歌仙様からそう言われたら、もう何も言えなくなる。主命は絶対、家臣であればなおのことだ。
でも、だからと言って私に審神者業をやれ、というのはいささかおかしいのでは無いのだろうか。
他の本丸でも審神者代理制度を取っているところは見たことはあるが、殆どが刀剣男士様で、他は親戚や他本丸の審神者に任せている。
お手伝いに任せているところなんか、1度だって見たことがない。
薬研様が、す、と私のそばに立って、肩に手を置いた。
「大丈夫だ、今の近侍は……、あー、不動か。Aの補佐、頼んだぜ」
「無理だよぉ、俺はダメ刀何だからぁ！」
「やるんだよ、お前よりAの方が不安なんだからな。
……そういう訳だ、協力してやってくれ。
近侍は一週間に一回交代。また、来週になったら指名してくれ」
に、と笑う薬研様。その、豪快な笑顔に少しだけ緊張が解れる。
すると、次々と刀剣男士様から声が上がった。
「A！分からないことがあったら聞いてくれよな！」
「お手伝いならお任せ下さい！」
「ぼ、僕達、Aさんのこと、応援してます……！」
皆様の激励に、がちがちだった心が少しずつ解れる。
そうだ、頑張らなきゃ。応援してくれてるから。
「不慣れなこともございますが、審神者代理、努めさせて頂きます」
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月宮咲夜(プロフ) - ねむたまとろろさん» ありがとうございます！http://uranai.nosv.org/uploader/common/8/c/a/8cade827edcb0eb80cd39bb258b4f8db.png 作者様の理想ではないかもしれませんが、よろしくお願いします^^* (2017年11月12日 12時) (
レス) id: 8b045a3140 (このIDを非表示/違反報告)
ねむたまとろろ(プロフ) - 月宮咲夜さん» 読んで頂き、ありがとうございます！これからも精進してまいりますね。イラストに関しては、画像申請を行ってから、このコメント欄にURLを貼ってください。そしたら、私が載せますので。素敵なイラスト、楽しみにしていますね。 (2017年11月12日 9時) (レス) id: 96e4511aa1 (このIDを非表示/違反報告)
月宮咲夜(プロフ) - 初めまして！お手伝いさんの小説は、この小説が初めてでした。私が読んだら、新鮮味があって面白いです！応援しています。あと、夢主ちゃん描いてみたのですが、どのようにすれば良いでしょうか？ (2017年11月12日 1時) (レス) id: 8b045a3140 (このIDを非表示/違反報告)
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