【Undertale】元実験台は本当の愛を知ったらしい

旅立ち ページ33

「「い、イナサ！？」」

二人の声がかぶる。

『あー…えっと、なんか悪い。』

そう言うと、「いっ、いえいえこちらこそ…」とヤマブキが慌てながら言う。

『いや、私は別に出て行ってもらっても構わないんだが、トリエルさんにはちゃんと話つけてから行って欲しいな…って。』

「あー…そういうことね？」

納得したように頷くスオウ。

「じゃあ行こうよ！」

ヤマブキはそう元気に言うと、スオウを引っ張って部屋を出ていった。

…騒がしい奴らだな…

まあ、そういうの、別に嫌いじゃないが…

そう思いながら、二人の後を追った。

「…というわけなんですよ。」

すると、ちょうど話が終わった時だった。

「まあ…そうよね…でも…」

トリエルさんは、すごく戸惑っていた。

当たり前だ。ミキを亡くしたのは私が見たし、セラとスイバは…

『…私からもお願いです。』

それはわかってるんだ。

『…二人をここに閉じ込めておくのは、酷なことじゃないですか？』

トリエルさんにだけそう言うと、トリエルさんは躊躇いがちに頷いた。

いきな、と手で示すと、二人はお辞儀をしながら去っていった。

『…大丈夫ですよ、多分。』

根拠のない言葉で慰めながら、虚空を見つめた。

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