オタク度 137% ページ37
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朔間凛月のおかげで、男性恐怖症が少しだけマシになった気がして、数日後、再びチャレンジする事にした。
(大丈夫……秘策もあるし、大丈夫)
ガヤガヤと騒いでいる教室の後ろのドアをそっと開け、自分の席に着く。
「Aじゃねーか、お前大丈夫なのか?」
隣の席でうつ伏せになっていた大神が体を起こし、私を見た。
「うん、顔を見なければ大丈夫になった。あと、秘策がある」
「へぇ、どんなんだ?」
「異性を推しに例える。推しに囲まれてると思えば、だいぶ楽。いや、むしろ囲まれていたい」
いいなー、二次元。行きたい。いや、そうじゃない。
好きなものに囲まれてるって思えば何とかなるかなっていう、私の想像で生み出した秘策だったけど、こんなにも気が楽になるなんて思わなかった。
「そうだ、大神。この前はゴメン……心配してくれたのに、拒絶しちゃって」
「気にすんな、仕方ねーよ。力にはなってやるから、何かして欲しい事があったら何でも言え」
(本当こいつは……)
良い奴すぎて、泣きそうだ。
「じゃあ、奢りでジュース買ってきて」
「おう……って、そうじゃーねーっ!」
「冗談だよ、ゴメン」
「ったく……ははっ!」
「……ふふっ!」
久しぶりの彼との会話は、とても楽しかった。
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夏李 - とても面白かったです。! 続編楽しみにしてます! (2019年12月7日 16時) (レス) id: 663d9c3cae (このIDを非表示/違反報告)
凛緒(プロフ) - この作品大好きです!凄く胸にきました。続編が出来ることを楽しみにまっています! (2019年5月1日 16時) (レス) id: 49089506da (このIDを非表示/違反報告)
みかん中毒者 - 1~3全部見ました!!共感できるところもあって面白いです!頑張ってください!! (2018年1月24日 18時) (レス) id: eea0661623 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水神友花 | 作成日時:2018年1月21日 17時