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「……そんなの、【あの時】から知ってる」



こいつが、私にトラウマを植え付けたあの時から。



忘れたくても、忘れられない悪夢だ。



「ううん、Aちゃんは分かってない。俺が、Aちゃんの事がどれだけ好きかなんて」



ジリジリと近付いてくる水津から逃げようとするも、後ろは校舎の壁。



背中を向けたら、終わりな気がした。



逃げ道なんてなく、水津はあっという間に私を壁に追いやった。



「ねぇ、Aちゃん。【あの時】からずっと、気持ちは変わってないよ。Aちゃんの事が好きで好きで、一日中Aちゃんの事ばかり考えてる」



耳元で囁く水津の声に、私は気持ち悪さと恐怖でどうにかなりそうだった。



声を出して助けを呼べばいいけど、声も出ないくらい震えている私。



それに気付いているのか分からないけど、こいつは、私に更に追い討ちを掛けた。



「でも……Aちゃんは俺の愛を、告白を拒絶する。こんなにも俺は愛しているのに!

だから、俺……気付いたんだ。





【あの時】と同じように、強引にでも手に入れようとすればいいってねっ!!」



「うぐっ!!」



突然、水津は勢いよく私の首を掴み、そのままその手に力を思いっきり込める。



息が……息が出来ない……!



「ねぇ、どうAちゃん!?俺は、これ以上苦しかったんだよ!!だから、君の息の根を止めてでも、俺のものにしてやる!!」



「だ……はっ……」



意識が朦朧としてきた。



……【あの時】と、全く一緒だ。



小学生の時に、水津に告白された時と全く同じシチュエーション。



その時は、田邊が助けてくれたけど……その田邊もいない。



誰か……助けて。

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夏李 - とても面白かったです。! 続編楽しみにしてます! (2019年12月7日 16時) (レス) id: 663d9c3cae (このIDを非表示/違反報告)
凛緒(プロフ) - この作品大好きです!凄く胸にきました。続編が出来ることを楽しみにまっています! (2019年5月1日 16時) (レス) id: 49089506da (このIDを非表示/違反報告)
みかん中毒者 - 1~3全部見ました!!共感できるところもあって面白いです!頑張ってください!! (2018年1月24日 18時) (レス) id: eea0661623 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水神友花 | 作成日時:2018年1月21日 17時

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