オタク度 118% ページ18
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一目散に、廊下を走り抜ける。
時々ぶつかる人なんか、気にしていられないくらい、必死に。
「ねぇ、待ってよAちゃん!」
(何で!?鳴上に今言われたばかりじゃん!)
鳴上が庇ってくれても、それを強引に振りほどこうと、水津は私を諦めなかった。
鳴上は必死に守ろうとしてくれたけど、恐怖が限界を超えて、私はいつの間にか走り出していた。
足が震えて、上手く走れない。
「おい、貴様。俺の前で堂々と廊下を走るとは、いい度胸だな」
「蓮巳っ、先輩!」
正面に仁王立ちして待ち構えている先輩の姿を捉え、周りを見るとそこは三年生のフロアだった。
先輩という存在は、とても安心感があって、思わず涙腺が緩んでしまった。
「助けっ、助けてくださいっ!」
「おい貴様、何故泣いている?」
「……敬人、Aちゃんを早く中に入れて」
3-Aから顔を覗かせた天祥院先輩は、私が走ってきた方向を見て、真剣な面持ちでそう言った。
いつもは穏やかな先輩が、こんなにも真剣な面持ちなのだから、蓮巳先輩もそれを察して、私の腕を掴み、自分のクラスの中に私を入れてくれた。
それに気付いた他の先輩方がこちらを振り向き、数名の先輩はこちらに近付いてきた。
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夏李 - とても面白かったです。! 続編楽しみにしてます! (2019年12月7日 16時) (レス) id: 663d9c3cae (このIDを非表示/違反報告)
凛緒(プロフ) - この作品大好きです!凄く胸にきました。続編が出来ることを楽しみにまっています! (2019年5月1日 16時) (レス) id: 49089506da (このIDを非表示/違反報告)
みかん中毒者 - 1~3全部見ました!!共感できるところもあって面白いです!頑張ってください!! (2018年1月24日 18時) (レス) id: eea0661623 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水神友花 | 作成日時:2018年1月21日 17時